ニッケイ新聞 2013年8月7日
5日、サンパウロ市の地下鉄と自動車道で共に混乱が起き、サンパウロ市民の足に乱れが生じた。6日付伯字紙が報じた。
サンパウロ市地下鉄では、5日午前11時53分に3号線バラ・フンダ駅をマレシャル・デオドーロ駅に向けて発車した電車がトンネル内で脱線、プラットフォームから100メートルほどの地点で止まった。脱線したのは5両目の車両で、電車に電力を供給している第3線路と呼ばれる部分が破損してしまった。
この部分の修復をはかる間、バラ・フンダ〜サンタ・セシリア間の線路は1本しか使えなくなった。上りも下りも同じ線で交互に運行しなくてはならず、地下鉄は減速、間引き運転となった。
地下鉄側はバラ・フンダ駅でCPTMの7号線と8号線への代用を薦めたが、代替の利かない目的地に行く人は3号線を使うほかはなく、各駅で大混雑が起き、乗客からは不満の声が溢れた。また、線路の修復にも時間かかかり、事態が収束したのは午後9時頃になってからだった。
2日にはCPTM7号線のピケリ〜ピリトゥーバ駅間でも脱線事故が起きている。
一方、サンパウロ市を南北に走る5月23日大通りでも混乱が起きた。これは同大通りへのバスレーン導入に伴うもので、南部モエマ方面の車の通行がモレイラ・ギマリャンエス大通り付近区でふさがった状態になったほか、サンタナ方面でも約4キロの渋滞が起きた。
5月23日大通りには5日から約10・4キロのバス専用道ができ、月曜〜金曜の6〜22時はその他の車両の進入が禁じられている。これで、市内を南北に伸びる大通り全域にバスレーンが適用されたことになる。5日からは多くの学校で授業が再開されたことも、交通渋滞を大きくした。