ニッケイ新聞 2013年8月21日
【既報関連】19日午前、サンパウロ市北部でガス爆発が起こり、民家が崩壊したが、生後1歳3カ月の赤ちゃんや、5時間生き埋めになっていた母親など、現場となった家屋の一家は全員救出された。20日付伯字紙やサイトが報じている。
20日午前7時30分頃、サンパウロ市北部ヴィラ・ブラジランディアの2階建て民家でガス爆発が起こり、爆発の衝撃で家屋は崩壊してしまった。
家屋は瓦礫と化したが、爆発時に家にいた家族は全員救出された。特に、わずか1歳3カ月のジュリアーノ・ド・カルモちゃんが軽傷のまま助け出され、救出作業員に抱きかかえられた姿は20日付エスタード紙の一面を大きく飾った。
だが、この家の主人でジュリアーノちゃんの祖父にあたるエディージオ・ド・カルモ・シウヴァさん(53)は全身の30%に3度の火傷を負い、クリニカス病院に運ばれたが、20日現在昏睡状態に陥っている。
そして事故から約5時間後、ジュリアーノちゃんの母親のジャケリーネ・ロドリゲス・ド・カルモさん(19)が瓦礫の下から救出された。ジャケリーネさんは足を骨折しており、クリニカス病院へ運ばれ、20日に手術を受けた。ジャケリーネさんの夫でエディージオさんの息子のアジウソンさん(26)は仕事で出かけていて不在だった。
この家屋の2階にはエディージオさんの娘の一家が暮らしていたが、夫のカルロス・ロドリゲスさん(40)が家を出ようとしていた際に爆発が起きたという。カルロスさんには2人の子供がおり、10歳の少年の方は脳性麻痺を患って歩けないため、カルロスさんが走って戻って救出した。この少年は足に骨折を負ったという。
市警は事故と同時に犯罪の可能性も考えて捜査を行っているが、爆発はエディージオさんが何らかの理由で台所のガスボンベを爆発させたことで起きたと見られている。