ニッケイ新聞 2013年8月27日
世界的な干ばつによる収量減少などで小麦不足が叫ばれる中、主要取引国であるアルゼンチンからの輸入が年々減っている事を懸念するブラジル企業がパラグアイに活路を見出そうとしている。
パラグアイは世界有数の大豆生産国として知られているが、現時点でのブラジル企業の関心事は同国産の小麦だ。というのも、12年は約500万トンに及んだアルゼンチン産の小麦の輸入が、今年は300万トンを超える事はないと見られているからだ。
ブラジルはアルゼンチン産小麦の最大の買い手だが、同国からの小麦輸入量は年々減っている。今年は、米国やウルグアイからの輸入を増やしても国内需要に追いつかない状態だという。今年のパラグアイからの輸入は少なくとも30万トンと見られているが、同国の小麦生産地はブラジルとの国境に近いため、他国から輸入するより輸送経費が安く済む見込みだという。パラグアイで小麦を生産しているブラジル人の農夫(ブラジグアイオス)の一人は、ブラジルから買付に来るようになれば、同国産小麦の生産者価格の見直しが進むと期待している。(23日付グローボ局サイトより)