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那覇 翁長雄志市長が来伯=サンヴィセンテ姉妹都市記念式典で=県人会員らとも懇親深め

ニッケイ新聞 2013年8月28日

 サンパウロ州サンヴィセンテ市と姉妹提携を結ぶ那覇市の翁長雄志市長(62、那覇)は26日、サンパウロ市の沖縄県人会館で県人らと懇談した。
 市長、安慶田光男市議会議長ら6人でつくる訪問団は25日にブラジル入り。28日にサンヴィセンテ市内である「提携35周年記念式典」に出席する。
 懇談前に開かれた記者会見で、来伯4回目となる翁長市長は「13年前の市長就任以来、姉妹都市の周年記念式典には欠かさず参加している。兄弟のような関係を築けている方もたくさんおり、再会が楽しみ」と笑顔を見せ、安慶田議長も「市議会同士で交流し、さらに関係を深めたい」と意欲的な姿勢を見せた。
 会員らとの懇談会では、集まった15人ほどの会員らから市政や基地問題に関する質問が飛んだ。これに対し翁長市長は、具体的な数字を挙げながら丁寧に説明した。「米軍基地を含む諸問題に対し、右や左、保守、革新といった思想、党派に関係なく、一丸となって取り組んでいく。沖縄は一つです」と締めくくり、会場から大きな拍手が沸き起こった。
 参加者の1人で、積極的に質問をぶつけていた宮城あきらさん(75、本部町)は「自分たち戦後移民は、先の見えない真っ暗な沖縄からこちらに渡ってきた。母県が基地を中心とした経済から脱却出来ているという話を聞いて安心しました」と感慨深げに話した。
 沖縄県人会の田場ジョルジ会長は「自治体リーダーが当地まで来てくれることは、友好親善において本当に意味がある」と来伯を歓迎していた。
 懇談後はサンパウロ市内のレストランに移動、那覇市民会と県人会が主催する歓迎食事会に参加し、集まった約180人の会員らとともに会食を楽しんだ。一行は29日まで滞在する。