ニッケイ新聞 2013年8月29日
今月は毎週、あちこちの県人会が節目の年を迎えた。でも、式典で壇上に並ぶ役員や来賓はほとんどが男性ばかり。表に立って社会的役割を果たすのは男性が多いとはいえ、コラム子自身が女なだけに、少し残念だった。
しかし先週あった高知県人会の式典では、「婦人部あってこその県人会なのに、今まで表彰してこなかった」と、婦人部の皆さんが表彰された。いつもは男性が並ぶケーキカットも女性のみで入刀、いつもと違った光景がカメラに収まった。
婦人部の人たちには、自身の活躍を語りたがる人はあまりいない印象を受ける。しかし同県人会の婦人部のように、母県ですら忘れられつつある郷土料理を伝えるなど、日本文化継承の一翼を担う大切な存在だ。だからこそ、縁の下の力持ちとして県人会を支えてきた婦人部の皆さんを、もっと顕彰する機会があってもいい気がする。(阿)