ニッケイ新聞 2013年8月31日
靖国神社が6月29日の『御創立記念日祭』の開催に合わせ募集した献詠歌に、ブラジルから57人が応募し、4人が入選した。兼題は「花」。作者、入選歌は次の通り(敬称略)。
金谷治美(68、兵庫)=恋ひ初めし娘の髪に飾りたや白くやさしき珈琲の花
石川ジュリア(15、三世)=さくらはね心の花だ強い花花のさくとき世界きらきら
谷口範之(88、広島)=ふるさとの太田河畔の花吹雪夢に出てきぬ米寿となりて
井上富美子(一世、ブラジリア在住)=真っ白の半紙に花のひと文字が躍るがごとき児らの書初め
サンパウロ市の松伯学園に通う石川さんは「授業の課題で、生まれて初めて作った短歌。心のままに詠んだだけで、(入選は)凄く驚いたけど嬉しい」とはにかんだ。
谷口さんは「自分の思いや考えをストレートに詠んだだけ。『あら、入ったのか』という感じ」と笑顔を見せ、金谷さんも「応募締め切りぎりぎりまで悩んで作った作品だけに、喜びも格別」と笑顔を見せた。
入選作品は同祭当日に披講され、「靖国神社献詠歌集」に納められた。