ニッケイ新聞 2013年7月5日
ジウマ大統領が3日、連日続くトラック運転手達のストに対し、抗議行動にも〃秩序と進歩〃が大切で、幹線道路封鎖には断固とした処置をとると宣言した。
全国トラック運転手統一運動(MUBC)の呼びかけで始まった国道や州道でのストは3カ目に入っても収束せず、業を煮やしたジウマ大統領が「連邦政府も黙ってはいない」と宣言した上、国旗に書かれた〃秩序と進歩〃はストの際にも守られるべきだと発言した。
トラック運転手のストは、サンパウロ州やリオ州などの連邦裁判所が幹線道路の封鎖を禁じ、罰金を科したりした後も形態を変えずに続いており、3日夜には南大河州で、封鎖を抜けて前に進もうとしたトラックが、スト参加者らから投石を受け、運転手が死亡する事件も起きている。
ジウマ大統領は、大統領府で開いた50の民営の港湾開設を祝う式典で「〃秩序〃とは、民主主義と共に、生産、流通、国民の生活を尊重する事も意味する」と発言。大統領は、民営港湾開設は〃進歩〃の一例と述べた後、「連邦政府は、生産活動や庶民の生活に悪影響を及ぼすような行動には同意できない」と強い口調で言い切った。
ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法務相も同日、幹線道路を封鎖した人物を逮捕するよう命じている。1〜3日のスト関係の逮捕者は15人に上っている。
トラック運転手達のストにより、サンタカタリーナ州の牛乳加工業者が受けた損害額は1日600万レアル。ミナス州ベチンではFiatの工場が操業を停止、複数の州で収穫後の穀物輸送に支障をきたしている他、スーパーや小売店では食料品などの品不足も起きている。(4日付エスタード紙、G1サイトより)