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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年7月17日

 「最近メールを書く時〃オバマによろしく!〃って、忘れずに書き加えるのを励行しているよ。だって彼は読んでるんだろ」。米国の国家安全保障局(NSA)がインターネットや電信電話網を通じて南米諸国にもスパイ行為をしていたことが暴露された時、CNNラジオのアナウンサーが視聴者からのそんな便りを紹介していたのを聞き、思わず爆笑した▼この件で、ジウマ大統領はもちろん欧州南米の首脳は怒っているようだが、本心はどうなのか。クルツゥーラ局の外国特派員討論番組に出たコロンビアの特派員は「うちの国でも大統領が怒った振りしているけど、心の中では『そんなこと、とっくの昔に知ってるよ』と舌を出している」と冷静な意見を出していた。内部告発されたから大暴露となったが、日本語ニュース上では数年前から「エシュロン」名で騒がれていたシステムだ▼グローボ局のアナウンサーが言った「ブラジルでは、法律で刑務所内の囚人の携帯電話利用を禁じているが、実際はまともに管理できていない。刑務所すらそんな状態なのに、どうやって米国のスパイを防止できるのか?」とのマジメな正論にも納得▼とはいえ、最近最も笑わされた〃金言〃は、コンフェデ杯決勝戦でスペイン代表相手に最初の1点目を、ゴール前で倒れながらも決めたフレジ選手のコメントだった。闘志溢れるチームの雰囲気を作った熱血男が、試合後に「今まで寝ながらいろんなイイ事をしてきたが、ゴールだけは初めてだ」と色男らしいコメントをしたのには笑わされた。それで何かが解決されるわけではない——が、とりあえず、そのユーモアの絶妙さには脱帽だ。(深)