ニッケイ新聞 2013年7月18日
銀行業務集中サービス会社(Serasa)が17日、13年上半期の一般消費者の債務不履行は、昨年同期比で5・6%増えたと発表したと17日付G1サイトが報じた。
6月の債務不履行を5月比で見た場合は4%減で、昨年同月比では3%減だが、上半期の数字が昨年同期を上回ったのは銀行以外の機関に対する債務の支払いが遅れた例が12・6%増えたためだ。銀行以外の債務には、クレジットカードの支払いや小売店発行のカードや払い込み票の不払い、電話代や電気代などが含まれる。
銀行関係の債務返済の遅れは1・5%の増加したが、口座残高が足りずに差し戻された小切手の数は9・4%減少。不払小切手などが原因で抗議を受けた預金者の数も1・4%減っている。
Serasaによると、上半期の銀行以外の債務の不払い額平均は昨年同期比で10・9%少なくなっており、債務不履行の増加率も、2011年以降では最低水準だという。ただし、銀行関係の債務の場合は、不払い額の平均が5・4%、払い戻された小切手の額面も10・4%大きくなっている。
Serasaの経済学者は、インフレ昂進で購買力が落ち、金利も上がり始めたため、消費者が個々の債務状態に注意するようになって来たと分析している。