ニッケイ新聞 2013年7月19日
北東部アラゴアス州の25の市で突発性の下痢が流行っており、今月17日までに24市で45人の死者も出ている。
同州保健局・疫学監視課のニュースレターによれば、1月1日から7月17日までの間に報告された患者数は州全体で7万3453人に上り、2012年同期の3万7656人と比べ、77%も増えている。死者のうち男性は42%、女性は58%だった。
患者の発生が報告されている市の数は102に及び、うち25市では流行状態、46市でも注意勧告が出ている。状況が特に深刻なのはパルメイラ・ドス・インジオス市で、8583人の患者発生が報告され、死者も11人出ている。
同州の下水処理率は15%に過ぎず、生活廃水や工場廃水、農薬などで汚染された水の大半はまるっきりの垂れ流し状態となっている。州保健局・疫学監視課コーディネーターのサンドラ・カヌトさんによれば、同州では長期に渡る干ばつのせいで深刻な水不足が起きており、細菌やウィルスによって汚染された井戸水や水溜り、河川の水を摂取したことが住民の健康被害をもたらしたとみられている。
この事態を受け、保健省は同州に次亜塩素酸ナトリウムを7500箱送り、被害の大きい市に配布するように指示した。同州保健局の代表者はブラジリアまで出向いて保健省関係者と対策を協議しており、深刻な問題となっている。(18日付グローボ局サイトより)