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アパレシーダ=法王を待って徹夜の信者ら=厳しい寒さで体調崩す人も続々

ニッケイ新聞 2013年7月26日

 サンパウロ州ノッサ・セニョーラ・アパレシーダで24日、世界ユースデーの一環として同地を訪問するフランシスコ法王を身近で見たいと考えたカトリック信者ら100人以上が、寒さゆえの病気や事故によるケガで医師の診断や手当てを受けた。
 おり悪く強い寒波に見舞われた南伯、南東伯だが、24日10時半からのミサにあわせて同市を訪れるはずの法王と触れ合いたい、少しでも身近で見たいと考えた信者達数千人が、23日夜から聖堂の外でテントを張ったり毛布に包まったりして待機していた。
 あいにく、24日未明からは雨も降り、最低気温8度、日中も10度を下回る厳しい寒さに加え、氷水のような雨となった。カッパを着ていても体温を奪われ、体調を崩した人や、不慮の事故で手当てを受けた人が100人を超えた。聖堂周辺で対応に当たったのは消防の救急隊や陸軍医療兵などで、陸軍が設けた野戦病院で診察や治療を受けた人は106人、消防も60人に対応した。
 大半は低体温症を起こした患者で、聖堂の前でミサの様子を見ている途中で失神した人もいた。中には、他の人に場所をとられないよう、24時間何も食べずに過ごした人もおり、飲食を取らないために気分が悪くなる例もあったようだ。
 陸軍によると、重篤なケースは脳内出血を起こした男性とカサの先で目を突かれた男性の2例で、両者ともサンタカーザ・ダ・アパレシーダ病院に運ばれた。
 法王によるミサの際、聖堂内に入れる人を区別するため、手首につけるテープが配られ始めたのは朝5時で、順番を無視して列の前に行こうとする人との間で口論も起きたが、警察が来て問題を解決。聖職者や公職者、報道関係者以外で聖堂内に入れた信者は1万2千人。
 当局では、屋外に設けられた四つの大画面を見ながら参加した人も含めれば、20〜25万人がミサに参列したと見ている。この数は、ベネディクト(ベント)16世が来伯して同地でミサを行った時を上回っている(24日発信のグルーボ局サイト、25日付エスタード、フォーリャ両紙より)