ニッケイ新聞 2013年7月26日
24日に行われたサッカーのリベルタドーレス杯決勝で、アトレチコ・ミネイロはオリンピア(パラグアイ)をPK戦の末下し、クラブ創設105年にして初の南米一の栄冠を手にした。25日付伯字紙が報じた。
17日に敵地パラグアイで行われた決勝第1試合を0—2で落としたミネイロは、第2試合を本拠地ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテのミネイロン・スタジアムに移して戦った。
劣勢ではあったものの、準決勝も同じく敵地での0—2から逆転で勝ちあがってきたこともあり、コンフェデ杯と来年のW杯用に新装されたばかりのスタジアムには5万6557人の観衆が集まり「エウ・アクレジット(私は信じている)」との叫び声をこだまさせた。
ミネイロはリシャルリソンとマルコス・ロシャの両サイドバックのレギュラーをイエローカード累積による出場停止で欠くなど、チーム状態も決して万全とは言えなかった。そのためか、前半は堅さも目立ち、攻めながらもオリンピアの守備陣から隙を見出せず、ゴールを割れないまま0—0で前半を終えた。
だが、後半早々に均衡が破れた。開始直後の54秒、相手ボランチ、ピットーニがゴール前でボールを止め損ねたところへ、今大会得点王のジョーが滑り込んで右足でボレー・シュートを決め、先制の1点を挙げた。
さらに、後半41分、右から上がったクロスをディフェンダー、レオナウド・シウヴァが頭で決めて2—0。これで第1戦からのスコアで同点となった。
試合は前後半15分ずつの延長戦にもつれこむも決着がつかず、準決勝に続くPK戦となった。
PK戦ではオリンピア最初のキッカー、ミランダのシュートを、今大会美技が目立つヴィットルが前進して止めた。これで勢いに乗ったミネイロが4人連続でシュートを決め、PK戦4—3で迎えたオリンピア5人目のヒメネスがボールをバーにあてて外した。この瞬間、ミネイロの南米一が決定した。
クラブ105年の歴史の中で全国規模での優勝は1971年の全国選手権以来なく、同じベロ・オリゾンテのライバル、クルゼイロの影に隠れてきたミネイロだったが、かつてブラジル代表のエースだったロナウジーニョを昨年獲得して再生させ、若手も育成した結果、11年の全国選手権15位のチームが短期間で南米一の座を手にした。
ミネイロは、12月にモロッコで行われるクラブワールドカップに出場する。