ニッケイ新聞 2013年7月30日
ヴィトリア日系協会(中村秀樹会長、会員家族数300)の創立30周年を祝うイベントが20日夜、同会館で開かれた。約300人が駆けつけ今後の発展を祝った。功労者らの表彰、日本語学校の生徒らによる日ポ両語の寸劇も披露され、会場からは大きな拍手が送られた。中村会長はあいさつのなかで、「若い人たちのヴィジョンで、協会の今後30年を盛り上げて欲しい」と次世代へメッセージを送り、ステージの隣には15周年時に会員らが手紙、写真、CDなどを詰めたタイムカプセルが置かれ、50周年時に開封することで未来を強調する式典となった。
アドリアーナ・スペランジオ教育局長が市長に代わり、在リオ日本国総領事館の木村元・総領事代理がそれぞれ挨拶。南米新日鐵住金、ブラジル双日の関係者、ブラジル日本語センターの板垣秀勝理事長が来賓出席した。
中村会長のスピーチ後、様々な活動を行なってきた30年の軌跡をまとめた16分の映像が発表された。
続いて、日本語学校の子供たちが童謡を交えながら、訪日する寸劇を披露。今回の節目を祝い、先輩会員らの苦労をねぎらう朗読も行なわれ、会場から温かい眼差しが注がれた。
功労者表彰では、日本語学校の校長を務めた佐々木洋子、藤井美智子、松永味差尾さん、レイナルド・ボラン市議、オタヴィアーノ・デ・カルヴァーリョ元州議(故人)、会館のあるパルケ・ダ・セボーラ公園の元管理人のダルシー・ロッシ、会館建設の総監督だったリジオ・イナバさん7人が表彰された。
来場者らは食事や、太鼓の演奏を楽しみ会場には終始、笑顔が溢れていた。
創立会員で30年間、会の活動に関わってきた入江士郎さん(71、福岡)は式典の撮影を担当し、カメラを手に会場を駆け回った。9月に15年ぶりに実施される運動会を牽引する。
「そういう話はあったが『自分だけでは無理』と話したら、若い人たちが一緒にやりたいと言ってくれた。市の協力も取り付けた。まだ力は抜けません」と表情を引き締めた。
柔道大会(3月)、ソフトボール(4月)、野球大会、セミナー(6月)、運動会(9月)、書道展示会(10月)など年間を通じて、30周年関連行事が予定されている。