ニッケイ新聞 2013年6月1日
北海道協会(大沼宣信会長)が主催する『第18回北海道祭り』が26日に同会館であり、来場者らは郷土の味に舌鼓を打った。
大きく新鮮なニシン焼定食とともに、今回の目玉となったのは、大振りの鮭の切り身などが入った具沢山の石狩鍋。イカの不漁によって、例年出されるイカ焼きが取りやめとなったことで、出品が決まった。
初めて食べたという山下恵志雄さん(66、高知)は「出汁が良く効いたソッパが美味しい。来年もぜひ食べたい」と満足げに話した。
会場には、30人を超える青年部員が駆けつけ、婦人部のメンバーらとともに運営を切り盛りした。調理場を担当した入川明美さん(34、三世)は「毎年参加して、もう15年目くらい。色んな人に北海道の文化や郷土料理を知ってもらえるのは嬉しい」と笑顔で汗をぬぐった。
ステージ上では、カラオケやYOSAKOIソーラン部による演舞の披露、ビンゴ大会などが行われ、賑やかに会場を彩った。
石狩鍋の味付けを担当した大沼会長は「3年前にあったバストス支部との交流会で作ったことはあるが、北海道祭りに出品するのは初めて。喜んでくれる人が多いようで安心した」とほっとした様子で語るとともに「こういったイベントは若者の活躍の場。彼らは文化を守っていく意識を強く持ちながら参加してくれている」と目を細めた。