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「コンフェデ杯に影響ない」=FIFA会長らが不快感

ニッケイ新聞 2013年6月19日

 「ネイマール、コッパは横領する(roubar)のためにあるんだぜ!」—。17日に起きたフォルタレーザでのデモ中、セレソンが宿泊するホテル前に集まった人々は冒頭のように叫んだ。同日は複数の都市でコンフェデ杯やW杯に対する抗議の声が上がったが、連邦政府と国際サッカー連盟(FIFA)、ブラジルサッカー連盟(CBF)の三者は、「マニフェストにコンフェデ杯を利用すべきではない」と批判し、同杯の開催に影響はないと釘を指している。18日付エスタード紙が報じた。
 14日にはサンパウロ市パウリスタ大通りやブラジリアでW杯開催に抗議するデモ、15日はブラジリアでのコンフェデ杯開会式でもブーイングが起きたように、国際的なサッカーイベントの当地開催に疑問を呈する声はあちこちで上がっている。
 これに対し、FIFAのジョセフ・ブラッター会長は「サッカーは皆を一つにするもので、人々の不満よりも力がある。抗議をしている人がマニフェストにサッカーを利用しているのは、国外メディアを意識しているからだろう」とみている。
 アウド・レべーロ・スポーツ相は「マニフェストが試合に何らかの影響を及ぼすのを避けるために、政府はあらゆる手を尽くす」と強調した。
 「ブラジルは世界に対して、安全な環境でイベントを遂行する責任がある。マニフェストをすること自体は民主主義社会で保障された権利だが、イベントを脅かす権利はどこにもない」との苦言も呈している。
 CBFのジョゼ・マリン会長も、「多くの国民は全ての注意がサッカーに向けられるのではないかと懸念しているんだろう」とする一方、「暴力行為を伴うデモは許されない」と、FIFA会長に同調するコメントを出した。デモは許されない」と、FIFA会長に同調するコメントを出した。