ニッケイ新聞 2014年3月22日
世界銀行が20日に発表した物流インフラのランキングで、ブラジルは一昨年より20番低い65位となったと21日付エスタード紙が報じた。
同ランキングは世界160カ国の物流の効率性を比較したもので、今回は、07年、10年、12年に次ぐ4度目だ。
07年以降のブラジルのランキングは61位、41位、45位、65位で、官民上げてのインフラ整備が思うような成果を上げていない事を暗示している。サプライチェーンと物流研究所のパウロ・フレウリ氏は、最初の調査の時のブラジルは経済活性化計画(PAC)の発表直後で、改善への期待がランクを押し上げたが、それ以降、計画は実現せず需要が拡大。物流システム停滞で不満は高まるばかりだし、昨年からの管理運営権委譲も機能していないと現状を分析。同研究所によれば、PAC事業は平均48カ月遅れ、総工費は見積もりより平均85%増という。
項目別評価の最高は物流の質と競争力の50位で、最低は税関サービスの94位だ。ラ米主要国の評価はチリ42位、メキシコ50位、アルゼンチン60位でブラジル以上、BRICS諸国も、中国8位、南アフリカ9位、インド10位などで、ブラジルは後塵を拝している。
物流インフラ最上位の3カ国はドイツ、ベルギー、イギリスで、最下位の3カ国はソマリア、アフガニスタン、コンゴだった。