ニッケイ新聞 2013年3月22日
新潟県人会が10日に定期総会を開き、長年婦人部長を務めていた朝妻エレナ秀子さん(73)が、同会初の二世かつ女性会長に就任した。また、昨年度の収支が5年ぶりに黒字に転じたという朗報もあった。
報告に来社した南雲良治前会長によれば、「朝妻さんは、ずっと県人会の中心となってくれた」縁の下の力持ち。母は創立会員で、長年会計を務め、県人会の基礎を築いたという。日本語が不得手なことで会長職を拒んできたが、南雲前会長が「日本語が必要な県庁との連絡は自分がやる。二世の若者を呼び込むためには二世会長が必要」と説得した。
朝妻さんは本紙の取材に対し、「今とても会員が少ないし、田舎に住んでいて来られない人も多い。もっと二世の若者を呼ぶ取り組みをしていきたい」と抱負を語った。滞納している会費の徴収を進めているほか、フェイジョアーダ祭りなど新たなイベントも企画中という。
昨年度の収支は、収入が7万2831・03レアル、支出が6万5583・37レで7247・66レを今年に繰越した。
多くの県人会が大きな収入を見込む日本祭りでは、同県人会は例年白餅や笹団子を販売してきたが、ブースも活用しきれず利益もわずか。昨年、ヤキソバなど若者が率先し昨年メニューに加えたところ、5年ぶりの黒字を実現した。
南雲前会長は会計状況の好転を喜ぶと共に、「若者の参加も県人会としてはとても嬉しいこと」と話した。新役員は次の通り(敬称略)。
【会長】朝妻エレナ秀子【副会長】南雲良治(第一)、樋口香(第二)【書記】渡辺達夫(第一、日語)、西谷・池田澄子(第二、ポ語)【会計】渡辺達夫(第一)、南雲良治(第二)【渉外】高橋カルロス功治【文化担当】金子太郎、破入マルコス、星子・南雲初江【正監査】星子聖一、水本・南雲法子。