ホーム | コラム | 大耳小耳 | 大耳小耳

大耳小耳

ニッケイ新聞 2013年2月5日付け

 山中正二さんはパラー州のトメアスー移住地を〃アマゾン日本移民の高天原〃と比喩する。1928年に時の首相兼外務大臣の田中義一男爵が国内の代表的な実業家を官邸に招いて懇談した結果、渋沢栄一子爵の提案で12人の進行委員が推薦され、8月には南米拓植会社が創立され、そこが造成した由緒ある移住地だからだ。田中義一首相は、海外移住家族会連合会の創立から亡くなるまで会長を務めた田中龍夫氏の父親。龍夫氏のもとで秘書として移住事業を見守ってきたのが麻生政権(08—09年)の要たる河村建夫官房長官だった。さて、この地元の声に外務省はどう応えるか。
     ◎
 珠算連盟の斉藤会長によると、講習会の名称は以前、『指導者養成会』だったのが「日本でそろばんに親しんでいた人は多いと思う」と一世の再開を期待し、敷居を低くするため改名したとか。「昔やったけど…と躊躇している人こそぜひ」と斉藤会長。手先と脳をフル回転させるだけに頭の体操には打ってつけ。改めて始めてみるのはいかが?
     ◎
 大幅な赤字から、16万レを超える黒字となったリーガ・アリアンサ。傘下団体からの会費の未払い問題をどうやって解決したのかを折笠会長に尋ねると、「特に呼びかけなどをしたわけではない。昨年始動した新たな役員チームを皆が信用してくれただけ」という。その要因を探ると、大らかで気の優しい会長のもと、倹約を掲げ経費削減に取り組む理事らの姿が見えてきた。通常なら1万レ以上する会館の屋根の修理も、自分たちが作業に参加することで経費を4分の1以下に抑えたのだとか。