ニッケイ新聞 2013年2月15日
16日に新しい政治団体の設立総会を予定しているマリーナ・シウヴァ氏が、アルコール飲料、煙草、武器、農薬の4業界からの政治献金を受けないことなどを盛り込んだ定款の原案を明らかにした。14日付フォーリャ紙が報じている。
2010年大統領選挙で3位だったマリーナ・シウヴァ氏は、当時所属していた緑の党(PV)を11年に離脱後、14年の大統領選までの動向が注目されていた。先週になって、「党」という名前を使わず、「ネットワーク」という名目で政治団体を結成することを明らかにし、16日に正式名称や定款の承認などのための会議を開催することになっている。
マリーナ氏は、新たに立ち上げる団体の定款の原案に、アルコール飲料や煙草、武器、農薬の4業界からの政治献金を受け付けないという項目を盛り込んだ。これら4業界には、マリーナ氏が10年の大統領選の際に40万レアルの献金を受け取った飲料大手のアンヴェブ社などが含まれている。4業界からの同年の献金総額は2500万レアルに上っていた。飲料業界は大口献金の筆頭格で、市場大手の4社だけで、02年以降、1億レアルの政治献金が行われている。
新しい政治団体の設立メンバーの1人のヴァウテル・フェウドマン下議(民主社会党・PSDB)は、「これはわれわれグループ内での共通認識であり、規制の対象はもっと広がる可能性がある」としている。同団体には4業界が政府機関と事業請負などの交渉をすることを妨げる意思はなく、公的資金からの選挙キャンペーン支援も擁護している。
定款にはフィッシャ・リンパ法に抵触する人物を受け入れる意思がないことも明記し、所属議員に対しても、給与や特別手当などの名を借りた、公的資金の横流しに繋がるような金の受け渡しを厳重に警戒し、避けるよう求める構えだ。
また、既存の政党と結びついて行動することを好まない社会運動家の選挙戦出馬についても、同団体の名前で承認する立候補者の30%までをこのような運動家に割り当てたいとしている。
マリーナ氏がこの団体を基盤として14年の大統領選挙を戦う場合、大統領選の1年前にあたる10月4日までに選挙裁判所で正式な団体の登録承認を得なければならない。新団体の正式登録には、九つ以上の州で50万人分の署名を集め、9月23日までに選挙裁判所に届ける必要がある。
マリーナ氏は13日、ビデオ・メッセージで「私たちは政治の世界で持続可能性を追求するための新しい道具となる」との見解を述べている。