ニッケイ新聞 2013年2月21日
昨年11月に大腿骨の一部を除去する手術を受けて以来、公に姿を現さなかったペレが沈黙を破り、手術後の体調やサッカー代表(セレソン)、ネイマールなどについて語った。20日付エスタード紙が報じている。
12年11月10日にサンパウロ市アウベルト・アインシュタイン病院で右大腿骨先端を人工関節にする手術を受けたペレは、5日後に車いすに乗って涙ながらに退院して以来、毎年出席していたスイスでの国際サッカー連盟(FIFA)バロンドール発表式も欠席。コンフェデレーションズ杯の抽選会やサントスの試合にも現れなかった。
そんなペレが18日、サンパウロ州海岸部グアルジャーのペルナンブーコ海岸の自宅でエスタード紙の取材に応えた。
退院の際、過去に前例のない号泣をしたのは、「感極まった」からで「車イスの人や脚を切断した人たちの姿をたくさん見て勇気をもらった」と語った。現在は娘で理学療法士のフラヴィアさんの下でリハビリに励んでいる。取材中には除去した骨も見せている。
本格的な活動復帰に関しては「すぐにでも戻りたいが、実際は3カ月以内ということになる。ジウマ大統領と会い、大使として何が出来るか話し合わないと」と語った。ペレによると、脚に負担のかかる空港での出迎えなどは無理だという。
セレソンやネイマールらについても熱く語り、「マノ前監督のときには収穫が見えなかったが、フェリポンたちは上手くてこ入れしていると思う」と新体制を称える一方、セレソンは「個々の選手の名前に乗っかってプレー」していて連携などが出来てないという。ネイマールが欧州のチームとの試合ではふるわないのは経験不足と見るペレは、ネイマールの欧州リーグ進出には慎重な物言いをしつつ「行くとすればバルセロナFCがベストだろう」と語った。