W杯がいよいよ近づいている――が、思いのほかあまり盛り上がっていない。ただし、街で目に付くようになったのは、大勢が群れて何やら交換している光景だ。
気になって近づいてみると、W杯出場チーム選手のシールを交換している人たちだった。シールは4枚1レアルで売られ、650種ほどある。老若男女問わないのがとても興味深い。国中でこんなシール交換が行われているのだろう。
その魅力と発祥を調べてみると、カード収集自体は20世紀初頭から趣味として親しまれていたとか。サッカーをテーマにしたものは89年にブラジル選手権のアルバムが発売されて以来、収集家が増え、伝統になりつつあるようだ。
インターネット時代でも、街に出かけて顔を合わせてシール交換をし、盛り上がっている人たちの姿は、なんだかとても微笑ましい。(宮)