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PSDB=セーラがアエシオの副候補?=ジウマ追撃への切り札か=当人たちはまだ静観も

 10月の大統領選に民主社会党(PSDB)からの出馬が有力視されているアエシオ・ネーヴェス氏の副候補として、元サンパウロ市市長(2004~06年)、サンパウロ州知事(07~10年)のジョゼ・セーラ氏の名前が検討されていると6日付フォーリャ紙が報じている。
 最新の大統領選に関する世論調査ではジウマ大統領との支持率の差を詰めてきているアエシオ氏だが、ここに来てPSDB内のセーラ派が、セーラ氏をアエシオ氏の副候補に据えたいと考えはじめている。
 セーラ氏は2002年と10年の2度、PSDBからの候補として大統領選に出馬したが、いずれもルーラ氏、ジウマ氏に決選投票の末に敗れている。
 だが、国民のあいだでの知名度は高く、確実な固定支持層は存在する。それが故に、大統領世論調査においても、「もしPSDBの候補がアエシオ氏でなくセーラ氏だったら」というシミュレーションがなされ、セーラ氏の方が支持率で上回るというアンケート結果も実際に出ていた。
 セーラ派は現在でもセーラ氏の方がアエシオ氏より多くの票が期待できると考えている。だが、セーラ氏の問題は拒絶率の高さで、その数字は40%に至っている。
 こうした噂を受けアエシオ氏は5日、記者団に対しセーラ氏のことをほめたが、「セーラ氏とはそういう話はしていない」とし、さらに「セーラ氏が副候補についてどう考えているかもわからない」と答えた。アエシオ氏は副候補に関しては「周囲と相談して決める」予定で、「急ぐ問題でもない」としている。
 だが、アエシオ氏の側近の話によると、アエシオ氏はセーラ氏の副候補というアイデアについて「やりにくさを感じるというよりは、実現を疑っている」とのことだ。
 セーラ氏とアエシオ氏は2010年の大統領選への候補公認をめぐって争っており、そのときはアエシオ氏が折れてセーラ氏が立候補している。
 セーラ氏自身は副候補として出馬することに関して具体的な発言も行動も行なっていないが、拒否もしていないという。同氏は3日にサンパウロ市で行なわれたジルベルト・カサビ前サンパウロ市市長が主催する晩餐会に参加したが、アエシオ氏もそこに出席している。
 現状ではセーラ氏は上院議員、下院議員のどちらかに立候補すると見られており、副候補にはサンパウロ州上議のアロイージオ・ヌーネス氏の出馬が有力視されているが、ジウマ氏追撃の切り札としてセーラ氏擁立があるか、注目される。