ブラジル錦鯉愛好会(全日本愛鱗会ブラジル支部、尾西ロニー会長)が3、4の両日、サンパウロ市のアグアブランカ公園で『第33回ブラジル錦鯉展示品評会』を行った。 週末の賑わいと晴天にも恵まれ、3万人以上が来場した(主催者発表)。20を越える生産者が約300匹を出品し、ミケレ・セミナトーレさん(42)の大正三色が2年連続の総合優勝に輝いた。
初日にあった表彰式で、ミケレさんは本紙の取材に対し「数よりも質を追求している。昔は200匹ほどを飼っていたが、今は35トンの池に12匹だけ。少数精鋭で世話をしていることが勝因」と語った。
在聖総領事館の飯田茂領事部長は、「200年前突然変異で生まれた錦鯉。泳ぐ親善大使として、世界中からより愛されることを願う」とあいさつ。文協農業関連交流委員会の桂川富夫委員長、安部順二連邦下議、伯農水産省の関係者も出席し、祝辞を述べた。
全日本愛鱗会元公認審査員の大町之夫さん(66、埼玉)も審査員として6回目の来伯を果たし、総合優勝に輝いた錦鯉に対し「黒墨の斑点模様につやがあり、柄の配置が素晴らしい。日本の品評会でも上位に食い込む見事な鯉」と褒め称え、「25年前に比べ、質の向上を目の当たりにして嬉しい」と話した。
また「優勝する錦鯉の育て方」などをテーマに講演した生産者のマルセロ・アサノさん(51、二世)は、「父親の影響もあって鯉に興味を持ち始めた。さらなる普及に貢献できた」と喜んだ。
尾西会長は「エサや飼育用品、稚魚を買う人も多く、この賑わいを嬉しく思う。もっと広めるためにも続けていきたい」と継続を誓った。
タグ:写真ニュース