ニッケイ新聞 2014年3月25日
サンパウロ市内には大手牛丼店網「すき家」が9店舗展開している。日本の店では紅生姜の瓶がドンと置かれ、好きなだけ取る事が出来るが、こちらにはない。しかし、「紅生姜は厨房にあり注文するとサービスしてくれる」と聞き、試してみたら確かに出てきた。いわゆる裏メニューになっている。
当地で紅生姜は50グラム16レアルとかなり高価。日系二世の友人は「ブラジル人は好きでもないのに沢山取って余らせてしまうから」と裏メニューになっている理由を推測する。〃もったいない文化〃のないブラジルでは仕方ないことか。
「生姜は心にも良いんだよ」とその二世友人は片言の日本語で教えてくれた。コラソンを心と訳したようだが、本当は心臓と言いたかったようだ。でも、久しぶりに食べた牛丼と紅生姜の組み合わせに、心が少し満たされた。彼の言う事もそんなに間違ってないようだ。(石)