健康広場
5月19日(水)
前回、頭痛には大きく「緊張型」と「片頭痛」の二種類があり、それぞれ対策が異なることは紹介した。血行が悪くなることが原因の緊張型では、血流をよくするストレッチが効果的で、片頭痛では逆効果となることをおさらいしておきたい。食べ物も両者の頭痛対策になる(表)。
これらとは別の頭痛も数多い。片側の目の奥が激しく痛むのが特徴の「群発頭痛」は20~40代の男性によく見られる。
真夜中眠っているときに、痛みで目が覚め群発性地震のように1~2カ月ほぼ毎日続く。涙や鼻づまりを伴い、痛みは30分から2時間ほど持続する。
対策は、アルコールを控えること。また、昼寝や長湯も頭痛を誘発する。
次に緊張型と片頭痛の両方を合わせたような症状が「混在型」頭痛だ。日ごろから頭が重い上に、時折ズキズキと激しく痛むーーこうしたケースでは「混在型」を疑った方がいい。対処法は難しいが、それぞれの頭痛が起きた場合に、上手に対応すること。「緊張型と片頭痛の対処法は正反対」ということを忘れずに。
緊張型には、ストレッチなど軽い運動を▽マッサージ▽患部を温める▽ビタミンEとクエン酸の摂取が、片頭痛には、安静▽こめかみを押す▽患部を冷やす▽ビタミンPとカフェインを摂取がそれぞれの対策だ。
こうしたものとは異なり、命に関わる恐ろしい頭痛も存在する。これらは脳出血や脳腫瘍など、脳そのものに原因がある場合が多いのだ。「単なる頭痛」と片づけず、体が発するSOSサインを見逃さないように。(1)頭を強く打つ頭部打撲では、当初正常でも次第に頭痛や吐き気を覚えることもある。こうした場合は脳内出血している場合もあるので要注意。先日、コリンチアンスファンの少年が、応援団同士の抗争に巻き込まれた事件もこの症状が命取りになった(2)突然、バットで殴られたような激痛を覚えたらすぐに病院へ。くも膜下出血の可能性が高い(3)頭痛に加え、嘔吐、眼の底のむくみが特徴なのは脳腫瘍を患っている人に目立つ症状ーー以上のように様々な原因で頭痛は引き起こされる。
今までにない激しい痛み▽次第に強さを増す頭痛▽発熱・吐き気を伴う頭痛ーーこれらに当てはまる時は、医師の診察を受ける必要がある。