食で健康＝唐辛子で「暖かい」冬を

健康広場

5月19日（水）

　寒い――朝晩にはこんな言葉が飛び出す季節になった。朝晩の気温差で体調を崩したり、風邪に感染する人も多い冬。日ごろ、簡単に手に入る香辛料を上手に活用し、嫌な冬を乗り切ってはどうだろう。食べた後に辛さのあまり、体がポカポカと温まる唐辛子。フェイラでも身近に手に入る唐辛子の持つ力を知り、「おいしく」冬を過ごして欲しい。
　思わず「カライ」と叫びたくなるあのホットな辛さが、唐辛子の特徴だ。この辛みを生み出す成分が「カプサイシン」。
　日本では若い女性にダイエット効果があることで知られるが、その働きは痩身だけに留まらない。
　まず高齢者の皆さんに勧めたい効能の一つが、「免疫力増加」である。
　ある研究によると唐辛子入りの料理と、そうでない料理を食べた被験者の血液を分析すると、食べた人では血液中の免疫細胞の一つである好中球の働きが食べない人より三倍も活性化。風邪のウイルスなど細菌類から身を守ってくれることが判明した。
　また、ダイエット効果についてもカプサイシンには、脂肪を分解を担う酵素「リパーゼ」を活性化させることが分かっている。
　（１）体内に入ったカプサイシンは８５％が胃腸で吸収（２）吸収後、血液で脳に運ばれ、内臓感覚神経を刺激（３）脳は副腎にアドレナリンを出すよう命令（４）アドレナリンが沈着した脂肪を燃焼――というように食後、すぐに脂肪を燃やしてくれるのがカプサイシンだ。
　ただ、体によいからといって食べ過ぎは禁物。刺激の強いものを食べ過ぎると味覚障害を招く可能性もある。
　優れたカプサイシンをふんだんに含む唐辛子。次回は、様々な調理法と食以外の利用法を紹介する。