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頭痛を知る(下)=日常生活全般の改善必要

健康広場

6月2日(水)

 様々な種類の頭痛が存在することは、前回までに紹介した。年齢や性別を問わず幅広い層が頭を悩ます頭痛は生活習慣の見直しで、改善が可能だ。
 頭痛患者に限らないが、タバコは控えた方がいい。喫煙そのものが、痛みを招くことは少ないが、煙によって症状がひどくなることもある。特に片側の目の奥が激しく痛む「群発頭痛」の患者は、厳禁。
 タバコ以上によくないのが、アルコール類だ。やむを得ず飲酒した場合は、なるべく多量の水分を摂取し、枕元に痛み止めを用意しておくこと。
 「片頭痛」と「緊張型頭痛」では、入浴の方法も対照的なので注意が必要だ。片頭痛では、長風呂は避けた方がいいのに対し、緊張型は、血管拡張のためにもぬるめのお湯にゆっくりつかり、リラックスするとよい。
 日常生活で気を付けたいのは、仕事中の「姿勢」だ。現代社会では事務作業にパソコンは不可欠。コロニア各団体では、年配の人でもパソコンの前で長時間の勤務を強いられることも多い。サンパウロ市内で、整体やマッサージを営む日系三世の男性は「姿勢が悪いと肩こりを招き、さらに緊張型頭痛や片頭痛につながる」と指摘する。
 特に「細首」「なで肩」の人は要注意。対策としてはパソコン入力などうつむき加減の仕事を長時間続けないことだ。約四十分ごとに休憩を取り、歩いたりストレッチ体操をするといい。また、筋肉がしっかり付いている人は、頭痛が起きにくい。首が弱い人は背筋や腹筋を鍛えると頭痛予防につながる。
 ウオーキングやダンベル体操など簡単な体操でもいいが、継続が肝心。ただし、片頭痛の発作中の運動は症状を悪くする。
 最後に、命に関わる頭痛も日常生活の中で前兆を発している場合もあるので見逃さずに。くも膜下出血では、後頭部をいきなりバットで殴られるような激痛を覚えるが、人によっては発症する一~二週間前に軽い頭痛発作を起こすこともある。これらは三日ぐらいでおさまる片頭痛とは異なり、しばらく痛みが続くので、いつもと違う痛みを感じたら脳神経外科などに相談すること。
 誰もが悩みうる頭痛。それぞれの性格を知るだけでなく、日常生活を見直すことで不愉快な症状を取り除こう。