健康広場
7月14日(水)
風邪を引かない生活を心がける――。前回は、風邪にかかった場合の治療法は存在しないことを紹介した。日ごろから、生活習慣を見直し、風邪にかからない体質作りが重要になってくる。とはいえ、なかなか実践は難しい。効果的な風邪の予防法を考えよう。
まず筆頭に挙げられるのが「十分な睡眠」だ。何だそんな簡単なこと――との声も聞こえてきそうだが、睡眠が一番の基本。夜は免疫力を高めるリンパ球が増える重要なひと時でもあり、この時に体を休めている必要がある。風邪が周囲で流行っていたり、体が疲れ気味の時には、迷わずゆっくり眠ろう。
本格的な冬の寒さを向かえたサンパウロだが、余り部屋を暖かくして乾燥させるのは禁物。ウイルスは高温・多湿に弱い。冬は室温を20~25度に保ち、湿度を上げることを意識しよう。加湿器などで蒸気を出したり、加湿器がない場合は、沸騰させた蒸気を室内に出せば、ウイルス対策になる。湿度が50%になると、ウイルスの生存率はわずか3%。加湿器がなくても、工夫次第で湿度は高めることが出来る。
睡眠と同様に、欠かせないのがしっかりとした栄養摂取――。忙しいとどうしても一食を抜きがちだが、風邪対策には三度の食事は必要だ。特にレモンやアセロラなどに多く含まれるビタミンCは、ウイルスに荒らされた細胞を回復させる役割があるので、意識的に摂取したい。また、本格的な風邪の際には通常の5~10倍のビタミンCが必要となるので、薬局でビタミンCの錠剤や水に溶かして飲むタイプのものを購入する。