健康広場
12月22日(水)
命を失う危険性が高いだけでなく、半身麻痺や言語障害などの後遺症が恐ろしい脳の病、脳出血。患者の約八割が高血圧を持病に抱えており、生活習慣が発病に大きく関わる。症状と対策を知ることで、危険性を減らせるだけに、是非実践して欲しい。
【症状】
気分が悪くなったり、頭痛やめまい、吐き気を覚えた場合には要注意。脳出血は脳の血管が破れて出血し、神経細胞が死んでしまう病気だ。重症の場合には、昏睡状態を迎え、いびきを欠いたままそのまま死んでしまうこともあり、その死亡率は25~30%と極めて高い。また、軽症に済んでも、半身に起きる顔面や手足の麻痺、言語障害、、意識障害が残る。
【原因】
もともとは高齢者の病気として知られていたが、生活習慣の影響もあり近年は三十代から五十代も無縁でない。脳出血の原因の八割を占めるのが高血圧によるものだ。高血圧の状態が続くと、細い血管は常に張りつめたままになり、次第に柔軟性が失われ、恐ろしい動脈硬化へと移行。そこに血が流れ込むと、血管が瘤を作ったり、破れやすくなる。発作は睡眠時よりも血圧の変わりやすい日中の活動時に起きやすく、急に寒いところに出たり、興奮したりすると発症しやすくなる。
特に高血圧でも酒を多量に飲む人や肝機能障害がある人、腎不全で透析を受けている人は要注意だ。
【生活習慣への助言】
血圧を下げることがまず絶対的に不可欠となる。食事にはくれぐれも注意したい。まず塩分を一日10グラム以内に抑え、ナトリウム(塩分)の排泄を促す、リンゴや枝豆、バナナ、カボチャをしっかり食べること。さらに血圧を下げると言われるカルシウムを含んだ食品や、アジやサバなど青背の魚を摂取しよう。
酒も控えたい、少量ならば、血管を拡張して血圧を下げてくれるアルコールだが、量が増えすぎると逆効果。週に二日は「休肝日」を設け、一日に日本酒なら二合、ビール中瓶二本、ウイスキーシングル2杯にとどめるよう努力したい。
また食事だけでなく、適度な運動や十分な睡眠、禁煙も忘れずに。