グルメクラブ
2月6日(金)
昨年三月に創業したコステラ専門店だ。 焼き上げに手間ひまのかかる、あばら肉。それにとことんこだわるからには相当の自信がある。 日系三世のマナージャー、ニシカワ・セルジオさんは「ウルグアイで特別飼育された牛を厳選している。オランダの食品見本市でも絶賛された」と誇らしげに語る。 火でコステラをじっくりあぶって十六、十七時間―。ふっくら柔らかなその味わいに思わずほおが落ちる。だが、そうそう簡単にこの滋味が実現するわけではないようだ。 「ピカーニャであれば十五、二十分も焼けばいいですが、コステラは違う。だから、多くのシュラスカリアではコステラはオプション(選択)の一つ。うちのような専門店は少ない」とニシカワさんは説明する。 自家製のタレがさらに、食欲をそそる。しょう油、ショウガを混ぜた和風、オリーブオイルに香草、唐辛子を和えたブラジル風の二種が用意されている。 コステラのほか鶏肉、リングイッサなど肉類はすべて鉄板上でサービスされ、熱々のままを頂ける。十四種そろった新鮮なサラダ類やフェイジョンなどと共に食べ放題だ。炊飯器で炊いた日本米まである。 週末と夕食時間に限り、炭酸飲料は無制限セルフサービス。子ども連れの客には願ってもない配慮だ。 ガラス、レンガ、暖色の照明を基調とした店内は落ち着いた雰囲気。コステラを囲んでの一家団欒にも最適だろう。 地下鉄サンタ・クルス駅から徒歩十分ほど。ヴィラ・クレメンチーノ区六月十一日通り二九六。電話5574・6142。