グルメクラブ 10月31日(金) ソロロッカ。日本では「さごし」と呼ばれる。七十センチ以上になれば=カヴァーラ「さわら」になる。サバ科の出世魚で柔らかく上品な白身を特徴とする。 「刺身ならそりゃ、さわらが抜群だけれど、サバ同様、最近なかなか入らなくなった」と漏らすのはリベルダーデ区唯一の魚屋さん、三木宗三郎さん。「さごしは粕 ...
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パブ『伯剌西爾』=幻のカシャッサ=アルチスタ
グルメクラブ 10月31日(金) 退廃的ムードに包まれた十九世紀末、パリの芸術家たちが崇めたことで知られる酒アブサン。 ニガヨモギを原料とした高濃度のアルコールがその正体だが、含有するツヨシの人体への悪影響が指摘され、八十年前には各国で禁制品となった幻の酒だ。その色と飲後の作用から「緑の詩神」とも称された。 二、三年前だっ ...
続きを読む »食の話題=春爛漫のピクニック=サンドイッチのガレリア・ドス・ポンエス=約30種、画家の名付き
グルメクラブ 10月31日(金) 巷のギャラリー、美術館では展覧会がたけなわ。サンパウロでは九月から十一月が芸術シーズンとなる。 鑑賞帰り、エスタドス・ウニドス街とアドッキ・ロボ街の角にある「ガレリア・ドス・ポンエス」に立ち寄ってみるのも一興。ここの名物は三十種近くもあるサンドイッチ。 そのひとつひとつに古今東西の画家たち ...
続きを読む »料理研究科の中南米食文化紀行=コロンビアなら鶏肉
グルメクラブ 10月31日(金) 南米大陸を旅して思うことがある。ブラジルと並んで陽気な国はコロンビアではないか、と。 麻薬、誘拐というイメージは確かにある。地方に行けば政府軍とゲリラが対立しているが、ラテン音楽サルサの都とされる第二の都市カリにはディスコテカが道端にずらりと並んでいるのをみる。 海に近いカリではエビやムー ...
続きを読む »サンパウロ お国自慢料理=冷製スープなぜ敬遠=普及度今いちスペイン料理
グルメクラブ 10月31日(金) 本稿からスペイン編。その歴史的経緯からアラブ文化とヨーロッパ文化の混血地域とされる国の移民が伝えた料理を綴っていく。 スペインを指し、「ピレネー山脈を越えたらそこはアフリカ」といったのはナポレオンだったか。 かの国の気候や文化にはアフリカに通じるものも確かにある。これに「食事の合間にだけ仕 ...
続きを読む »音楽流れる町=アラカジュー SE=2番目の計画都市
10月18日(土) ブラジル最小の州・セルジッペ州の州都アラカジュー。美しい海岸のある治安の良い町だ。人々はのんびりした気性を持ち、街は一日中音楽が流れ、陽気な雰囲気に包まれている。 同市観光局によると、この「のんびりさ」と「治安の良さ」が観光客を同州に引き寄せている理由だという。セルジッペ州観光局のペドロ・ヴァラダーレス長 ...
続きを読む »魚屋さんの入り知恵=マンジューバの南蛮漬け
グルメクラブ 10月17日(金) 「今からどんどん市場に出てくる。今年は一カ月ばかり早いね」と、リベルダーデで魚屋を営む三木宗三郎さんがいうのはマンジューバ。銀白色の帯が輝く、その透き通った魚体は「ガラス細工」のようにもみえる。 日本でいえば、ニシン目ウルメイワシ科のキビナゴに似ているらしい。鹿児島から高知にかけてとれる魚で ...
続きを読む »パブ『伯剌西爾』=横綱は「満月」か=カシャッサ
グルメクラブ 10月17日(金) 月を見ながら酒を飲む。 そこにあるのは信仰か。風流か。はたまた嘆きや悲しみか。などと考えてしまうのが、どうも日本人の性であるような気がする。 農耕儀礼と結び付いた月見酒の風習は古いし、奈良・平安期の宮廷では「観月の宴」が雅やかに催されていた。さらに、近代以降のわれわれは萩原朔太郎という詩人を ...
続きを読む »食の話題=春爛漫のピクニック=季節感味わう喜び
グルメクラブ 10月17日(金) 季節感を味わい尽くす、まさにそんな喜びに浸ることのできるレジャーにピクニックがある。 いまは春爛漫。草花の匂いと陽光を思いっきり吸い込みながらの食事は格別だし、なんといっても粋だろう。 ブラジルきってのグルメ雑誌「Gula」九月号が時宜を得た特集を組んでいた。ずばり「屋外で食べよう」。この ...
続きを読む »料理研究科の中南米食文化紀行=料理天国メキシコ
グルメクラブ 10月17日(金) 四千種ともいわれるメニューを豊富な唐辛子や野菜、肉類で作る。アンデスが原産のトマトを用いたサルサが三、四種、薬味としてテーブルに並ぶ。 南米の料理天国のひとつだろう。世界文化遺産に指定される古都が多く、伝統的な料理が今日に受け継がれている。 メキシコ料理発祥の地プエブラの名物はチレ・ポブラ ...
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