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第三十八回念腹忌全伯俳句大会

◎席題入選句  寿和選 七十路のこの身にそよぐ木の芽風                 田中美智子 師の忌へと麻州飛び立つ東風の朝                 小原 加代 パレットにピンクを足して春の山                 柳原 貞子 勇気出せパラリンピック負けるなよ                 小林恵美子 ...

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ニッケイ歌壇(523)=上妻博彦 選

サンパウロ      梅崎 嘉明 大鳥居くぐればピニアル植民地広き会館太鼓の響く 誘はれて出で来しピニアル別名は福井村とかデコポン産地 福井村と記せる法被で商える老若男女さながら日本 一つのみ食べても良しと許されてデコポン狩りに人はにぎわう デコポンと誰が名付けしや稚拙とも愛嬌とも言われ馴染める   「評」『実相観入』とは、茂吉 ...

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ニッケイ俳壇(910)=星野瞳 選

アリアンサ         新津 稚鴎 淋しさの寒月光に身を委ね 麻州野の大夕焼の森閑と 鳳梨売る砦の如く積み上げて 霧の中飛び来るは皆トッカーノ グァタパラ         田中 独行 巻き風の吹き上げておりパイナ飛ぶ 人あまり通らぬ街路パイナ敷く 短日や自転車の道暮れ初めし 短日や昨日忘れし鎌ありぬ 痩せ畑に月満ちし度霜三度 ...

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ニッケイ俳壇(909)=富重久子 選

サンパウロ  林とみ代

指揮棒に合はぬ合唱百千鳥

【「合唱」、多くの人と声を揃えて歌うのは実に楽しく、またよい歌曲の合唱を聴くのも楽しいものである。
 この句の様に、楽譜を見るのにとらわれて指揮棒に合わないということはよくある事。それにしても季語の「百千鳥」がユーモアも交えたよい選択の佳句である】

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第31回リオ五輪の大成功=サンパウロ 平間浩二

 オリンピックが近づくにつれて、世界各地で過激派組織ISが無差別テロを起こしていた。7月14日のフランス独立記念日には、単独によるトラックテロ事件で多くの痛ましい犠牲者が出た。  ブラジルでも、8月5日の五輪開幕を狙ったテロを計画した容疑者10人が逮捕された。この報道に接した時、遂にブラジルでもイスラム過激派組織ISの影響で国内 ...

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ニッケイ歌壇(522)=上妻博彦 選

サンパウロ  梅崎嘉明

鉄人と名のある大人(うし)は以外なる好紳士にて吾が名を呼べり
面識のなき吾の名覚えいる知識豊かなる大人(うし)とは知れり
緑こき庭園にして広大な建物のあり図書館と聞く
管理人のなき図書館にて盗む者あるとも良しと寛大なる弁
歌会に閲覧室の借用を乞えば気安く名刺くださる

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ニッケイ俳壇(908)=星野瞳 選

アリアンサ  新津稚鴎

冬耕や錆びてキコキコ云ふ耕車
背広着し案山子の哀れ見て通る
故国訪い逢えざりし友の賀状来る
河へだて牛啼き交わす夕立晴
色褪せし旱の蝶のとぶばかり

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ニッケイ俳壇(907)=富重久子 選

サンパウロ  広田ユキ

からからと音して浅蜊計らるる

【時々魚屋に浅蜊があると買ってくるが、若い魚屋さんは篭に浅蜊を掬って秤の入れ物に威勢よくこぼし入れ、この俳句のように「からから」といい音を立てる。
一読平坦な俳句でありながら、その場の魚屋さんの様子が眼に見えるようで楽しい一句である】

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ニッケイ歌壇(521)=上妻博彦 選

サンパウロ  梅崎嘉明

基地移転くり返し政府に訴える翁長知事の執念は良し
基地のため繰り返さるる暴行に県民の怒り思いやるべし
よそくにに寄与融資の金なれば沖縄基地の移転につくせ
だめ押しの政治をさけて県民の意を汲み平和な国つくるべし
裁判は県民を窮地におとしめる判決なすな博愛を知れ

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ニッケイ俳壇(906)=星野瞳 

アリアンサ  新津稚鴎

沈み行く月に妻恋鹿の鳴く
横書きの文親しめず秋灯下
生え広がり咲き広がりて秋桜
引力に耐えて暮れゆくパイナかな
除夜告げて我家に古りし鳩時計
咳激げし枕を掴み起き直り

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