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ニッケイ俳壇(844)=星野瞳 選

『カイピリンニャ』はさとうきびを蒸留して作るブラジル伝統のカクテル『カイピリーニャ』のこと。

   アリアンサ         新津 稚鴎 秋深し味噌つけて焼くにぎり飯サボテンの実を紅くして露寒し地ひびきのして秋の雷鳴り渡る立ちのぼる焚火煙りに散る木の葉朝寒しねじり鉢巻して無職【最近の『俳誌・葛』で巻頭を得られたとも聞くが、この俳壇でも巻頭作家でもあられ、老いていよよ顕なる作者をうれしく思います】    北海道・旭川市  ...

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ニッケイ歌壇 (491)=上妻博彦 選

『カルモ』はサンパウロ市内にある公園。この公園に日本人移民が桜を植樹し、今では季節になると見事な花が咲き、桜まつりも行われる。

      サンパウロ      梅崎 嘉明 高千穂に八紘一宇の塔たつと聞きし日ありきいまはまぼろし軍籍は持てど戦爭を知らぬ父日本は敗けぬと言いつつ逝けり大本営のラジオを聴きし友人は馳せきて日本の大勝を告ぐ飛行機を搭載可能の潜水艦建造せしとか戦わず消ゆ黄金藤の花過ぎ葉陰に数多見ゆ莢実(さやみ)は時代にかかわらず垂る   「評」確 ...

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ニッケイ俳壇(843)=富重久子 選

今年6月18日、サンパウロ市イビラプエラ公園内にある先没者慰霊碑前で行われた追悼法要の様子

   プ・プルデンテ       小松 八景  移民の日語り伝へて次世代へ【六月十八日はいみじくも「移民の日」である。戦後移民の私共には、その苦労の真相は新聞や書籍、或いはその方々から聞かされる実話によるしかないが、つくづく身にしむ思いの募るものばかりであった。ここに掲げる五句は、その移民の日を簡明に潔く詠まれた俳句として、明日 ...

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いれずみ=サンパウロ 鎌谷昭

 女性が身体にいれずみを入れるようになって何年たったのだろうか。 初めてここブラジルで女性のいれずみに出会ったのは、ざっと数えても20年近く前のことだ。若い女性のマッサージ治療のあと、お灸をしておいたほうがより完全と考えて薄いシャツをたくし上げたら、背中の方にそのいれずみはあった。 男でもいれずみをするのは特別な人といわれて育っ ...

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キビとキビのタブレ

 ブラジルは食の宝庫です。世界のお料理の中でもポピュラーになったのがなんとアラブ料理です。 日本では最近ケバブなどが流行っていますが、ブラジルの街中にはアラブ料理のファーストフード等もあるくらいです。 私は幼少の頃、アラブスナックが大好きで、ショッピングの後には必ず立ち寄って美味しいキビやエスフィーハなどを食べていたものです。  ...

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「ちばりよー・うりずん会のぐすうよー」=ブラジル連邦共和国在那覇名誉領事 西原篤一

 沖縄県は、日本列島の南西方向に位置し、日本最南端が熱帯地域との境界にあたる波照間島。最西端は国境の島として知られ、台湾に最も近い与那国島がある。また、沖縄県内の島は大小合わせて60余あり、沖縄本島、宮古島、石垣島に人口が集中している。 1879年(明治12年)の廃藩置県で、琉球國は沖縄県になり、1945年沖縄戦、1972年5月 ...

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ニッケイ俳壇(842)=星野瞳 選

『マンジョカ』はキャッサバのこと。芋はタピオカの原料。

   アリアンサ         新津 稚鴎 大王椰子銀河を浴びて身じろかず俳恩をかしこみ虚子を祀るなり移住地は山鳩鳴いて虚子祀る柵を出て仔を産む豚や竹の春麻州野の牛追ふ馬も皆肥えて    北海道・旭川市       両瀬 辰江 母と摘みし蓬の香り幼き日戦無き北の大地にリラ香る追越され又追越され春の道一斉に芽吹き出したる北の大木 ...

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ニッケイ歌壇 (490)=上妻博彦 選

ブラジルに向う際、赤道に近くなると船の中で『赤道祭』が開かれた。他にも運動会など、長い船旅の中で色々な催しが開催されていた。(写真:「在伯同胞活動実況写真集(1)」 昭和13年 竹下写真館より)

      グワルーリョス     長井エミ子 父と子の世代隔てた葛藤の部屋にひそりと一輪のバラもう先の見えているネと言う君の髭剃らぬ顔いと愛(かな)しけれもう三日君の不機嫌続きたるへのへのもへので踊りだそうか秋深し国道駆ける若者のサイクリングの背中膨らみ乾涸びた人住む国よ撒水車地球の上を駆けてくれぬか   「評」これまでずっと ...

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ニッケイ俳壇(841)=富重久子 選

ゴイアーバ

   サンパウロ         松井 明子 蔓サンジョン眺めつ遠き旅に出る【「蔓サンジョン」はブラジル原産。街中ではあまり見られないが、郊外から奥地に行くと崖に蔓を伸ばしたり牧場の柵に巻きついたりして、初冬から橙色の筒型の花を咲かす。 その昔、旅に出ると牧場や木立の木々に蔓サンジョンが懐かしい色に咲きついで、飽く事知らず眺めた ...

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運動会=サン・ローレンソ・ダ・セーラ 丹生登

 近年の日系団体の集まりに若い人達の参加が少なく、特に県人会の集まりなどには高齢者が殆んどで、如何にして若者を集めるかが各団体の課題のようです。戦前は団体の中心会館が寄り所で、 戦後も私が移住してきた当時1950年代後半期から60年代頃は、日曜には会館に行って何かの催しに参加するか、出来ずとも寄り逢う所で見聞を高めていたのが思い ...

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