ホーム | administratorの記事一覧 (ページ 56)

administratorの記事一覧

ニッケイ歌壇 (488)=上妻博彦 選

      モンテ・カルメロ    興梠 太平 知人より送って来たる自分史にそんな歳かと気づいたあの日八十まで生かされて来て六人の孫もすこやか感謝の気持久しぶり畳・布団に横たわりしみじみ思う昔の事を仏前に理解出来ずも唱うれば般若心経はささえとなりぬ皇后の御歌(みうた)を拝し言の葉の奥床しさに魅了されたり   「評」この五首の作品 ...

続きを読む »

ニッケイ俳壇(837)=富重久子 選

『パモンニャ(パモーニャ)』はトウモロコシを牛乳やココナッツミルクで溶いて団子にし、茹でてトウモロコシの皮で包んだブラジルの伝統料理

   サンパウロ         広田 ユキ  四月馬鹿不老長寿てふ薬飲む【「四月馬鹿」は元々欧米の習慣で、四月一日の午前中に軽い嘘をついて人を騙しても許されると言うこと、又騙された人を言う。しかしその風習も最近は余り聞かないようになった。 この句の様に、私共後期高齢者になると子供たちにあれこれと薬を飲まされる。やれビタミン剤、 ...

続きを読む »

鱈のコロッケ

Bolinho de bacalhau

【美味しい料理は国境を越える!】  ポルトガルの植民地だったブラジルには、ポルトガルの名残が幾つもあります。鱈のコロッケはその一つでもあります。 魚料理を多く取り入れたポルトガル料理には、イワシを始め塩蔵鱈をよく使用します。中でも塩蔵鱈はいろんな調理を楽しめると思います。ジャガイモやオリーブ油とよく合いますし、丁度いい塩加減はビ ...

続きを読む »

奇特な農家=イビウーナ 瀬尾正弘

コロニア・ピニャール北原農場 農場主・北原昭さん

 今から紹介する北原昭さんは、サンミゲール・アルカンジョ市のコロニア・ピニャール(通称福井村として知られる)植民地で活躍している一農人である。彼は徳島出身で力行会の戦後移住者であるが、新しい村造りを目指す福井村に共鳴し、同時にこの地が果樹栽培の適地と思い入植した。 彼は幾種かの果樹を試み、その結果、富有柿とウーバを主作とし本格的 ...

続きを読む »

ジャポネース・ガランチード=マリンガ 園尾彬

 西銘光男氏と駒形秀雄氏の意見を拝読させていただき、私も少し意見を述べたいと筆を執りました。 1958年12月に19歳でブラジルに来た当時、このパラナ州マリンガ市の街を歩いていると、小さな子供達から「ジャポネース・ガランチード・ネ」と呼びかけられクスクス笑われたことが何回かありました。 何のことかよく分からず日系2世の同僚に尋ね ...

続きを読む »

ブラジル三井物産が説明=「報道は事実と異なる」

 4月30日付本面の「LJ=下院議長への疑惑再浮上=三井などへの調査依頼」記事内容に関し、ブラジル三井物産から5日午後5時、編集部に事情説明の電話があった。 「ブラジルのメディアで報道されている内容は事実と異なる。賄賂を払った事実はないし、アルベルト・ユセフ容疑者と関係したこともない。最新の報道では『捜査が入った』とまで報じられ ...

続きを読む »

ニッケイ俳壇(836)=星野瞳 選

『マラジョウ』はブラジルのパラー州(アマゾン)にあるマラジョー島のこと。『ニグラ』『カシンボ』は踊りの種類のこと

   アリアンサ         新津 稚鴎 白き月見上げ大うねり甘蔗畑マラジョウでニグラとカシンボ踊りもし白蘭の生命の限り匂ふなりこぼれ種子まで生え蕎麦の花盛り寄りそいて鶏頭二本枯れて行く  【正岡子規の写生俳句にたてこもった作者は御齢白寿に達しられた。益々元気だ。】    北海道・旭川市       両瀬 辰江 春の色巷に満 ...

続きを読む »

ニッケイ歌壇(487)=上妻博彦 選

『マモン』はパパイヤをポルトガル語で発音したもの(Foto By Rodrigo.Argenton (Own work) [CC BY-SA 4.0 (httpcreativecommons.orglicensesby-sa4.0)], via Wikimedia Commons)

      サンパウロ       武地 志津 それぞれに個性目を引く犬達の主(あるじ)と共に朝のウォーキング一心に女主人の後を従く桃色リボンの仔犬いじらし老齢の飼い主が押す手車に躾よき幼のごと乗る仔犬朝なさな園の小鳥に餌を運ぶ男寡黙にせっせと通う半切りのマモンが並ぶ台の上多くの小鳥はや来て啄む   「評」その内に犬が、主になる ...

続きを読む »

フェイジョン・シンプレス

Feijão simples

【ブラジル人の底力の源】  Bom dia, mãe! 眠そうに新聞をかかえ、お母さんおはよう〜と頬にキスを交わし、ブラジルの朝はフェイジョンを煮る圧力鍋の蒸気の音、ラジオのニュースと音楽、コーヒーの香り、あたためられた牛乳、焼きたてのパン、新鮮にキラキラ輝くハム、ミナスのプルっとした真白なチーズ、搾りたてのオレンジジュース、一 ...

続きを読む »

「明け暮れの記」読後感=サンパウロ 小野寺郁子

 包装紙より取り出すや、パッ、と目の覚めるような色彩あざやかな表紙、それがこのたび武地志津さんが上梓された著書『明け暮れの記』である。 320ページの手に重る本の内容は、随筆と短歌を主にした自分史、とも言える趣がある。29編の随筆は、一つ一つが丹念に彫られた人間像であって、読み進めれば明確に作者のイメージが浮かんでくる。 内親を ...

続きを読む »