俳句
-
ニッケイ俳壇(837)=富重久子 選
サンパウロ 広田 ユキ 四月馬鹿不老長寿てふ薬飲む【「四月馬鹿」は元々欧米の習慣で、四月一日の午前中に軽い嘘をついて人を騙しても許されると言うこと、又騙された人を言う。しかしそ
-
ニッケイ俳壇(836)=星野瞳 選
アリアンサ 新津 稚鴎 白き月見上げ大うねり甘蔗畑マラジョウでニグラとカシンボ踊りもし白蘭の生命の限り匂ふなりこぼれ種子まで生え蕎麦の花盛り寄りそいて鶏頭二本枯れて行く 【正岡
-
ニッケイ俳壇(835)=富重久子 選
サンパウロ 山本 紀未 旅人木人生航路七転び【「旅人木」は、マダガスカル島原産で芭蕉科、高さ二十メートルにも達する木でブラジルの秋の季語である。その葉は扇の様に広く根元に大きな
-
ニッケイ俳壇(834)=星野瞳 選
セーラドスクリスタイス 桶口玄海児 マリタカの一群茘枝の畑に来る 若い者に足らぬおやつや畑日永 マンガ樹にマリタカの群今日も来し 西瓜切る九人の子供皆育ち 雨降らす木のある村に喜雨至る
-
ニッケイ俳壇(831)=富重久子 選
アチバイア 東 抱水 どの町も教会が見え天高し【半世紀前移民してきた時、一番先に目に止まったのが教会の尖塔であって、これがこの国 のカトリック教会だなと納得した。教会は街々に