文芸
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自伝小説=月のかけら=筑紫 橘郎=(23)
その翌日は日曜日であった。本日は非番になっていたので昨夜の分まで寝ていようと、思っていた矢先、朝早く玄関のチャイムが鳴りだした(注=この時分には新築の場長住宅に入居していた)。 眼をこすりこすり、窓
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子や孫の日本を見る目が変わる!=いよいよ『日本文化』第2巻=増頁、内容充実で発売開始
「これを読めば、子や孫たちの日本を見る目が変わる」―毎週土曜付けで掲載され好評を博している「国際派日本人養成講座」。そのルビ付きの日本語と、ポ語訳を掲載した本『日本文化(Cultura Japone
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自伝小説=月のかけら=筑紫 橘郎=(22)
矢野養鶏部長さんから「今後は千年太郎君によろしく頼む」と、一度だけ連絡が来て、その後は業務連絡だけ。後は木村場長着任以前に逆戻り、何とも悠長な時代では有りました。 ところで彼の生まれついての信念は「
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自伝小説=月のかけら=筑紫 橘郎=(21)
その土曜日が来た。午後二時、場長から「千年君、これから木村君とこに行くぞ」と迎いに来た。お断りする理由もなく、木村場長の強(し)いてのお誘いである。木村さんとも大変気の合う人で、一度、大塚氏に逢って
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「南米『棄民』政策の実像」(遠藤十亜希著)
【共同】ブラジルやペルーなどで日系人社会が根を下ろしていることはよく知られている。中南米に新天地を求め移住した日本人は、明治後期から高度成長期まで約31万人に上り、多くは日本政府が積極的に奨励した「
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『ピンドラーマ』 6月号
コジロー出版社のブラジル情報誌『ピンドラーマ』6月号が発刊された。 ブラジル版百人一語、ブラジル面白ニュース「ブラジル人の正直レベル」、スイーツチャンネル、ブラジルオリンピック秘話ほか恒例のサッカー
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自伝小説=月のかけら=筑紫 橘郎=(20)
矢野養鶏部長が「千年君どうかね、良いところだろう」と訊いた。「ハイ驚きました。随分広いですね。しかし、これだけ広けりゃ、気持ちが良いですね。でも、ちと気になりましたが、あのマモンは(果物)は切っても
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イグアスーの滝、2人旅(2)=サンパウロ 平間浩二
暫く走ってから比較的大きなカーブに差し掛かった時、船長は突然、急カーブを切った。あわや転覆するのでは・・・と驚愕した瞬間、今度は全員が波しぶきを全身に浴び悲鳴を上げた。 船長は2、3度この恐怖のサー