【(公社)俳人協会賞】
一日の汗の重みの野良着脱ぐ 百合由美子
【青野迦葉選 特選】
頷けぬ心のあり処終戦忌 柳原 貞子
【上迫和海選 特選】
ブラジルの農婦に徹し大日焼 百合由美子
2016年1月21日 俳句
2016年1月21日 読者寄稿
最近世想をにぎわしている戦後70年の日中韓の問題を思う。今の日本が経済的に豊かになったからこそ、この問題は再燃した感がする。 中韓の政治家は過去の日本との戦争のことを選挙運動の糧にしないと生き残れないといわれているが、日本政府はどうしてこの件を中韓の政府に付き返しきれないのだろうか。 韓国の慰安婦問題がアメリカの国会で議論され ...
続きを読む »2016年1月21日 読者寄稿
阿部さんは昨年10月、コチア青年の仲間より傘寿を祝福された一人である。彼は山口節男(コチア青年連絡協議会初代会長)と共に長野県出身で、同船者でもあった。二人は親しく、コチア青年第1回大会開催や協議会設立の発起人でもあり、冬至活躍した有力なメンバーであった。 阿部さんの住まいはリベルダーデで、隠居の彼は毎朝8時前後に可愛い愛犬と ...
続きを読む »2016年1月21日 チエテ移住地の思い出=藤田 朝壽
しばらく草書の字を見つめていた私は「何と読むのですか?」と尋ねると、「私にも読めないのよ。主人が生きていてくれたら、このような字は訳なく分かったのに」と言われるのであった。 華絵の亡夫、甚一は能書家であると共に文学の嗜みの深い人であった。 「志津野荘一」のペンネームで昭和十二年頃、サンパウロ州新報に連載小説を寄稿していた。その ...
続きを読む »2016年1月20日 チエテ移住地の思い出=藤田 朝壽
昭和初期のチエテ移住地で、開拓に明け暮れた移民妻の哀歓を叙情豊かに歌いあげた華絵作品は二十四歳から三十歳までの歌であることを想うと華絵がコロニア短歌界に残した足跡は大きい。 椰子樹編集長の清谷益次は近年、日伯毎日紙に、特に華絵短歌を採りあげて三回に亘って歌評したことはまだ記憶に新しい。 私に一生短歌を持ちつづけることを約束させ ...
続きを読む »2016年1月16日 刊行
コジロー出版社のブラジル情報誌『ピンドラーマ』1月号が発刊された。 「移民の肖像 石井千秋さん」「各国移民レポート」「開業医のひとりごと―世界最強のヤブカ誕生だな―」に、恒例のサッカー、グルメ、イベント情報も掲載。 日系書店、日本食店などで配布中。問い合わせは同出版社(11・3277・4121)まで。
続きを読む »2016年1月16日 チエテ移住地の思い出=藤田 朝壽
また彼は蔵書家でもあった。主に古典が多かった。竹取物語・源氏物語・伊勢物語・徒然草・平家物語・頼山陽の日本外史・樗牛の滝口入道・土井晩翠の天地有情・藤村詩集・九条武子の無憂華・等々の良書ぞろいであった。 どういう訳か順蔵は私には気持よく本を貸してくれた。 解らぬながらも古典を借りて読んだことは作歌上非常に為になった。 サンパウ ...
続きを読む »2016年1月15日 読者寄稿
私がブラジル紅白歌合戦に審査員として参加するきっかけになったのは藤瀬圭子さんとの出会いがあったからです。 私の祖父は日本の国策で溶鉱炉を設計するエンジニアとしてブラジルに勤務しておりました。そんな祖父が約40年前、飛行機事故で亡くなりました。 25回忌の時に父と圭子さんのご主人・千賀人さんと繋がりがあってお会いし、そのご縁から ...
続きを読む »2016年1月15日 短歌
ソロカバ 新島 新為せば成る為さねば成らぬとは申せ一首なすにも苦心惨憺五キロほどペダル踏むにも息が切れ一首詠むにも青息吐息自腹切る訳ではないがこの長雨で野菜値上りするを心配敵もさる者引っ掻くものとは誰のことあれまくれぐれ惚けなさるなよクーニャ議長の厚顔無恥には呆れるがあのしぶとさは見習うべきか 「評」 ...
続きを読む »2016年1月15日 俳句
アリアンサ 新津 稚鴎髭の美男長靴の美女シュラスコに 鳥雲に浮足立って出稼ぎに 混血の貰ひ子なつきクリスマス アマゾンの蘭元日の卓上に 移住地に風鈴と住み六十年【稚鴎さんは十九才の時、単身でモンテビデオ丸に乗りサントスに上陸し、直ちにアリアンサに入植して今日まで一歩も出ず、自分の天地を作り上げた。そこには地 ...
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