文芸
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自分史=ボリビア開拓地での少年時代=高安宏治=(5)
母にブラジルの都会に再移住する、と告げると、母は大変喜んでくれた。11年間のボリビア移民地での精神修養、僕にとっての「無形の財産」となっているものは、[一人の女性の縁の下の力持ち]から学んだ今は亡き
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台湾人が中ポ語学習書刊行=発表会、客家会館で5日
台湾人の郭俊麟さんが、ポ語から中国語を勉強するための書籍『中文入門』の刊行を記念し、12月5日午後2時より東洋街の客家会館(Rua Sao Joaquim, 460)で新書発表会を行う。 同書は6年
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自分史=ボリビア開拓地での少年時代=高安宏治=(4)
時間が経つに連れ、原始林の中に三線の音が鳴り響き、老若男女が一体に成り、カチャーシーで喜びを分かち合っていた。沖縄に居たころは、「ユイマール」という言葉さえ聞いたことがなかったが、ボリビアに来て初め
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自分史=ボリビア開拓地での少年時代=高安宏治=(3)
密林の中には、野生の吼え猿、七面鳥、山アヒル、名も知らない野鳥の群れがグァーグァー叫び、山の中を響かせていた。まさに野鳥の天国である。イノシシ、鹿、山猫、大蛇等の動物にも出会った。豹、トラも出没する
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自分史=ボリビア開拓地での少年時代=高安宏治=(2)
その数日後、第7次移民者に与えられた配分地は、ラスペタ(山亀)区地域と名づけられた。この地域の一部には、その昔牧場があったという跡地がそのまま残っていた。子牛が生まれる度に野獣に襲われ、牧牛を増すこ
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移民のふるさと巡り『メキシコ』(3)=ジアデマ 松村滋樹
先日、メキシコ市内であった政治家に対するデモの裸踊り。見物する人は喜んで眺めているが、汚職に染まった政治屋が多いと国が廃退する。 日墨協会での交流懇親会で、同協会の会長からラテンアメリカの国はどこも
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自分史=ボリビア開拓地での少年時代=高安宏治=(1)
ボリビアの原始林に囲まれた入植地は、まさに昼なお暗くという感じだった。蚊はびっくりするほど大群で襲ってくるため、蚊の多い夏の方が、沖縄の米軍の払い下げH・B・Tカーキーのジァンバー長袖などを着込ん
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花伝社『K.消えた娘を追って』=軍政の闇に立ち向かう父の物語=「二度と許されない過ち」
10月に東京で出版された『K.消えた娘を追って』(ベルナルド・クシンスキー著、小高利根子訳、花伝社)には、軍政時代に娘を拉致された父親が必死に行方を追う中で出会った、不条理の数々が克明に記されている
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