文芸

  • ニッケイ俳壇(865)=星野瞳 選

    アリアンサ  新津 稚鴎

    白き月浮べ広野は草の春
    鳴きそろう夜蝉に今宵の月遅し
    白蝶の黄色い卵貝割菜
    牧の沼に映りて今朝のイペーの白

  • 第37回念腹忌、第27回潔子忌、第5回牛童子忌 全伯俳句大会(2015年10月18日)

    【席題特選句  寿和選】

    生涯の学びの場とし念腹忌  西山ひろ子
    娘に添はれ空馳せて来し念腹忌  小原 加代
    国貧し

  • ニッケイ俳壇(865)=富重久子 選

    サンパウロ  近藤 玖仁子

    夏衣身も心まで解き放つ
    【この頃のお天気はどうであろう。ある朝は早春の様に肌寒いかと思うとひと雨の後は、むしむしとまるで真夏の午後のよう

  • 太陽のピラミッド

    移民のふるさと巡り『メキシコ』(2)=ジアデマ 松村滋樹

     10月12日は聖母アパレシーダの日で、3万5千人入る大聖堂は超満員。3日間に延べ15万人がお参りしたという。県連主催の日本祭りの様な人出である。国民の大半がキリスト教徒というメキシコ人も信心深い。 

  • ニッケイ歌壇(500)=上妻博彦 選

    バウルー  小坂 正光

    渡伯時に生れし末弟を伴いて八十五年の廃耕地訪う
    コーヒーの樹海で栄えしノロ線の末弟生れし廃耕地訪う
    生れ出て人生一と幕老いの坂

  • ニッケイ俳壇(864)=星野瞳 選

    サンパウロ  湯田南山子

    春暁の夢や邯鄲のものがたり
    少年の口笛に応ふ朝サビア
    日本館はサビアの宿と申すべし
    歩行器をはなせぬままに春闌

  • メキシコ学院前にて

    移民のふるさと巡り『メキシコ』(1)=ジアデマ 松村滋樹

     9月に米ドルが急騰し、分割払いの旅費の支払いに窮した。諦めかけた時、長男が助けてくれた。家内や娘達からも餞別を貰った。大金を使っての旅行に気も引けたが、アエロメヒコの機上の人となると胸がワクワク。早

  • 『朝蔭』 10月号

     『朝蔭』10月号(第432号)が発行された。  巻頭「句帳」(念腹、その一句「虫の秋家族少なく住み馴れし」)、「雑詠 寿和選」その3句「桔梗咲き和菓子の如き蕾見ゆ」(東比呂)、「祈りつつ七夕飾りの下

  • 著書を手にする中島さん

    隠れキリシタンを描=中島宏さんが小説出版

     サンパウロ市在住の中島宏さんが小説『クリストレイ―約束の地―』(上・下)をこの度発表した。それぞれ423、420頁。 2011年に発行の『ブーゲンビリア』(文藝春秋企画出版部)に続く、自身2作目とな

  • 『サーラ・サンパウロ』はサンパウロ市内の音楽堂。

    ニッケイ俳壇(863)=富重久子 選

    サンパウロ  田中美智子

    惜春の一夜の夢かヴァイオリン
    【週末になると娘や孫達はよくコンサートに出かける。「サラ、サンパウロ」文教の「日曜コンサート」など。音楽は

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