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文芸

『朝蔭』 8月号

 『朝蔭』8月号(第430号)が発行された。 巻頭「句帳」(念腹)、その一句「夏草や石を積めるも牧の柵」、「雑詠 寿和選」その6句「満開の花見に母の車椅子」(小林エリザ)、「窓により人恋しさに月を見る」(太田智恵子)、「艶だしのリップ重ねて恋人の日」(鈴木文子)、「マンジオカの産地変はりて呼び名また」(中馬和子)、「母の日や母の ...

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被爆70周年=サン・ローレンソ・ダ・セーラ 丹生登

 私の郷里は長崎の爆心地から40キロメートル程の距離です。直接被災はしなかったのですが、私達の町に2~3日目と被爆した人達が何十人何百人と汽車から降りてきていました。医院まで100メートル程の道を歩く途中、主に火傷で全身水ぶくれの負傷者達が多く、倒れ動けなくなり息絶えて行ったあの情況が脳裏の何処かにあって、今でも思い出すのです。 ...

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ニッケイ歌壇 (496)=上妻博彦 選

サント・アンドレー 宮城あきら

沖縄のゆくえ如何にか明日暗き辺野古の海に招かざる基地
全国土の六パーセントに過ぎさりしわが故郷に基地がひしめく
国防はその地に住めるはらからの賛意なければ成り立ち難くも

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ニッケイ俳壇 (854)=星野瞳 選

アリアンサ 新津 稚鴎

枯野中庭をきれいに掃いて住む
一つ歩き皆歩き出す枯野牛
教会の扉につづくなり枯野径
遠野火をびっしり闇の閉ぢこめし
火の色の闇に滲まぬ遠き野火

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日下野良武著『ブラジル万華鏡』=ユーモア交え素顔を活写

「ブラジル万華鏡」

 日本の地方紙・業界紙などにコラムを執筆しているサンパウロ在住のジャーナリスト日下野良武さんが、7月下旬に熊本日日新聞社から『ブラジル万華鏡~南米大国の素顔と未来~』(253頁、税抜き1400円)を上梓した。 ブラジル好きな人、料理好きな人、これから発展が期待される国に興味のある人向けの一冊。「女性リーダー」「2014年W杯」「 ...

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太平洋戦争の真実に目を向けよ=目良浩一=(6)=日本の若者は最も不幸になる=過去を直視し、自虐史観と決別を

『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人』

 日本をこのような軟弱国家のままにしておいてよいのであろうか、というのがわれわれの問題意識の根底にある。国際的な罪悪感、自虐的歴史観、そして国際的に異常なくらいの優柔不断性が続くことによって、これから日本に生まれ、育ってゆく人達や日本を担う今の若者達は世界で最も不幸な民族になると思われる。なぜなら、彼らは生まれた時から負の遺産を ...

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一世一代の河原乞食=サンパウロ 加藤俊二

自転車

 江戸時代、京の市中を流れる鴨川の四条河原で歌舞伎が上演され、観客で賑った。この興行現場を見くだして役者を「河原乞食」と揶揄した。次に記す河原乞食は、天下の大道で一世一代の迫真の演技を披露。篤とご堪能下されまし。  神戸移住斡旋所に入所した昭和35年(1960)6月、元町の自転車店で銘柄「能率」の中古車を買い移民船に積んで来た。 ...

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大切なもの=小野寺郁子

 バスに乗ると、前の方に赤ちゃんを抱いた人の隣りに一つ空席があったので、そこに座った。 若い母親に抱かれた赤ちゃんは、お誕生少し前ぐらいに見える女の子で、可愛い目をクリクリさせながら、あちら、こちらを眺めていたが、しばらくすると飽きたのかぐずり始めた。 母親は色々とあやしていたが、なかなかぐずり止まないので困って、手提の中を探っ ...

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日系コロニアの希望の星=サンパウロ 栗木大樹

 先日、県連の日本祭りに行って来ました。その人の多さ、車の多さにびっくりしました。また、祭りの規模の大きいこと。議員からの支援もなくなったと聞いており、大変だろうなと思いましたが、この不景気の中スポンサーも増え、皆さんの心意気を感じました。 中1日は雨に祟られたようでしたが、終日大賑わいだったようで、15万人も来場したとあり、関 ...

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太平洋戦争の真実に目を向けよ=目良浩一=(5)=「日本は自衛の為に戦った」=マッカーサーも認めた事実

ダグラス・マッカーサー連合国軍総司令官

 「東京裁判」においては、東条英機やA級戦犯の弁護人たちは理路整然とした弁護を展開したのであるが、敗戦国からの主張は正当に取り上げられることはなかった。日本側の自衛論は採用されずに、侵略論が採用された。そして、日本は罪悪の国とされたのである。 しかし、日本の自衛論が正当な議論であったことは、「東京裁判」自体を演出した当のマッカー ...

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