文芸

  • 練習艦隊=サンパウロ 永松通一

     8月5日午前9時、サントス港のブラジル海軍桟橋に海上自衛隊の練習艦隊「やまぎり」と「しまゆき」の2隻が接岸して、入港式典が行われた。旗艦の練習艦「かしま」はリオデジャネイロに分散入港したため、艦隊の

  • 日本とチリ、海を通じる結びつき(2)=チリ・サンティアゴ在住 吉村維弘央(いくお)

     航海日数51日、航行距離5374海里を経て、4月15日、バルパライソに入港した。日本海軍練習船の初めての訪問でもあり、伊藤艦長は詳細な報告を海軍省に提出している。その、報告の中の一部を下記する。 【

  • 宿世(すくせ)の縁=松井太郎=(22)

     太一は五粁の山道を自転車でバスの始発所までゆき、M市まで出てもらった小切手を銀行に預けた。帰りにはちょっとした贅沢品などをもとめたい余裕が気持ちにういた。その頃から、太一は邦人のバザールにおいてある

  • ニッケイ俳壇 (851)=富重久子選

       サンパウロ         田中美智子 果てしなきゴヤスの大地冬景色【旅吟について、「ブラジリアの建築群を見てゴヤス高原の中の幾つもある滝を巡る旅で、地下には豊かな水源があり、澄んだ水が流れてい

  • 『ピンドラーマ』

     コジロー出版社のブラジル情報誌『ピンドラーマ』8月号が発刊された。 「ブラジル版百人一語」「ブラジル社会レポート~賛否両論の成人年齢引き下げ~」に、役立ちアプリ情報やサッカー、グルメ、イベント情報も

  • 宿世(すくせ)の縁=松井太郎=(21)

     その当時、太一の父母は亡くなっていた。干恵の弟に太一の妹がいっている関係で、別れ話にならなかったものの、妹はーそれ見たことかーと冷笑しているようであった。太一はなるべく義父に負担のかからないように気

  • 宿世(すくせ)の縁=松井太郎=(20)

     太一は長女が小学校にあがる年令になったので、自分らの環境を考えて、同胞と接触できる地域に住みたいと思った。某植民地で土地を売るという人にあった。地主がすて値だという金額でも、十域となると太一にはまた

  • 宿世(すくせ)の縁=松井太郎=(19)

     後に婆さんはある老人によばれてU町にこすと、息子のジュリョというのが嫁のベネジッタをつれて引き越してきた。そしてすぐに馬に曳かしてやる泥こねの仕事についた。それが夜になると隣にきかすように騒がしいの

  • 日本祭り会場入り口にて

    日伯外交120年の絆・日本祭り=サンパウロ 平間浩二

     26日は前日の豪雨と打って変わって雲一つない晴天に恵まれた。最終日の今日は、それにふさわしい最高の日本祭り日和となった。 ジャバクァラ・メトロ駅からサンパウロ・エキスポセンター行きの無料送迎バスがピ

  • 遠山の金さん(入墨考)=ピラール・ド・スール 伊勢脇英世

     鎌谷さんも書いて居られるように、きれいな肌に入墨はいただけません。ぶっ殺しても死にそうもない大男が、腕がまっ黒になる程施してあるのも受入れ難い。 入墨のそもそもの始まりは大昔、一般市民と罪人を区別す

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