文芸
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パナマを越えて=本間剛夫=18
それにしても越後、甲州両雄の決戦を彼は米国が日本の宿敵となぞらえているのだろうか。長蛇を逸しないための綿密な計画を進めることを、彼自身にいいきかせているのだろうか。彼は断じてボリヴィァ人ではない。以
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パナマを越えて=本間剛夫=17
船長は私の手から菊花紋章のついた旅券をとって、その袋に入れ、終りに手際よく両端を結んだ。その瞬間、私はブラジル人になった。正真正銘の。ブラジル旅券を開くと、 《国籍》 ブラジル共和国《出生地》
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パナマを越えて=本間剛夫=16
私は数日前まで船長はじめパーサーも機関長も、この男を殆ど無視していると考えていた。今日まで船長らとコーチとの対話らしいものを聞いたことがなかったのだが、今日のコーチが鷹揚に備えて船長の話しに合槌を打
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「移住100年のあゆみ」=岐阜県人会が年表発刊
岐阜県人会(山田彦次会長)が先月10日、年表『岐阜県人ブラジル移住 100年のあゆみ』(288ページ、500部)を発刊した。 13年8月には県人移住100周年、県人会創立75周年を祝っており、同年2
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冊子『日本人の特質』=1500部完売、増刷へ
ブラジル日本語センターの諸川有朋副理事長が執筆し、昨年9月に刊行したポ語の冊子『日本人の特質』(日語センター後援、20レ)だが、このほど初版1500冊が完売した。日本語学習者や日本に関心のある非日系
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パナマを越えて=本間剛夫=15
「やあ、よくお休みになれましたか」 私を激しくたしなめた昨夜の船長の表情はなく、客に対する丁重な口調に変わっていた。私は熟睡できなかった。コーチの鼾で、幾度か眼をさまされては、そのたびに腹を撫でて胴巻
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パナマを越えて=本間剛夫=14
「だから、そのダイアはブラジルのものではない。英国のものだ。それを日本がブラジルの軍部に手を廻して買い取ったんです。ブラジルは、かつて日露戦争の時に小さな巡洋艦を日本に譲ってくれたことがある。ブラジル
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パナマを越えて=本間剛夫=13
「エメボイ農大の入学試験は、後二週間ほどです。募集は四十人ですが、もう全国から百六十人ほどの願書が来ています。あなたも、今、ここで願書をお書きなさい」 私は早速願書を書いて差し出して、試験当日上京して
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あらくさ短歌会合同歌集
あらくさ短歌会の合同歌集第10号が出版された。巻頭歌(上妻博彦選)から2句。「スイカ割り真夏の遊び目かくしのエイッとひと声みごと割れ散る」(遠藤美保子)、「充分にあなたの愛を受けたのに卒寿の母はまだ
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ピンドラーマ1月号
コジロー出版社のブラジル情報誌『ピンドラーマ』1月号が発刊された。 「移民の肖像」「各国移民レポート カメルーン編」「クラッキ列伝」「ブラジル緑の歳時記」など。サッカー、グルメといった毎月のコーナー