文芸

  • 安慶名栄子著『篤成』(36)

     私はマリオの家から10分位の所に住んでいましたが、家に着いた途端に電話が鳴ったのでびっくりしました。マリオの妹でした。彼が急に具合が悪くなったので来てくれないかとの電話でした。数分も経たなかったがす

  • 安慶名栄子著『篤成』(35)

     父は口癖のように「従業員への感謝の気持ちだけは忘れるな。1人だと手が2つしかないけど、従業員がいればそれが200にまでなる。常に感謝しなさい」、といつも言っていました。  洗浄加工の方でも若い青年た

  • 安慶名栄子著『篤成』(34)

     私とマリオが前に座っており、後部座席には残業をして遅くなった運転手が乗っていました。彼の家はちょうど私たちの通り道にあったのです。  黒人の彼は冗談がとても好きでとっさに「誘拐だ」と答えましたが、マ

  • 安慶名栄子著『篤成』(33)

     すると、誰かから、「じゃあ、手分けして、交代でその日のおかずを持ってくるようにしたら」という案が出されました。  「僕は卵を持ってくる!」と、即座に運転手の方が言いました。「私は野菜を!」とか、「私

  • 安慶名栄子著『篤成』(32)

     彼は私に過マンガン酸塩の使い方をすべて教えてくださいました。そして私たちも自分たちが使用している次亜塩素酸塩の事を詳細に教えてあげました。それは彼の国で禁じられている物質に代わる最適なものであり、彼

  • 安慶名栄子著『篤成』(31)

    第18章  助け合い  仕事が増える分、自分の時間が減っていく。私はその頃サントアンドレー市のジャサツーバ区に住んでおり、会社がブタンタンという所にありました。フスカというフォルクスワーゲン社製の小型

  • 安慶名栄子著『篤成』(30)

     さて、私はサンパウロからサンジョゼ・ドス・カンポスまでの間のドゥットラ街道沿線にあった企業を訪問して歩き、帰りには同じように逆の方の企業を回りました。すでに連絡済みのお客さんのところには早く行きたか

  • 安慶名栄子著『篤成』(29)

     裁縫で生計を立て、最大限に節約しながら貯めたお金で洗濯屋を購入しました。ヴィラ・マリアーナという地区で、ある日本人の叔父さんがもう年なのでお店を譲る決心をしたという事なのでした。叔父さんは容易な分割

  • 安慶名栄子著『篤成』(28)

     そこに着いた途端、一戸一戸が狭苦しそうにくっついており、あまりいい印象を受けませんでした。でももしかしたら隣同士でくっついていない一軒家が見つかるかもしれないと思いながら道を上がっていきました。  

  • 安慶名栄子著『篤成』(27)

     兄の家でお世話になり始めた私は、ペードロ・コライネという友人の仲介で、ブラジテックスという会社の研究所で務めるようになりました。その会社は後にバスフ(Basf)研究所になりました。  バスフでは月曜

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