連載小説
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(146)
「当保安局に届けられるテロ、あるいはその他の反治安的行為をなす日本国籍の個人又は秘密組織に対し、警察は如何なる場合においても1938年4月18日の法令383、2章と同年7月12日の法令554、1章に基
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(145)
最も奇妙なのは1946年のはじめ、ある日系グループがDOPSに臣道聯盟を認める申請書を提出していたことだ。それは彼らが書けるかぎりの立派なポルトガル語で書かれていた。まずはじめに、大和魂を忘れた何人
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(144)
憤激は頂点に達し、これを機に問題解決の実行にでた。サンパウロの上司にこの通告をおくった二日目、バストスの警察署長は市の日本人に対してさらに厳しい規定を実施した。公共施設、その他商店、事務所においての
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(143)
1946年3月に房子は大きな腹をかかえていた。4歳のツーコ、1歳半のヨシコにつづくまた女児なのだろうか? それとも、正輝が望んでいる男の子だろうか? その月の7日、正輝はジャカランダのデーブルの前に
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(142)
その年は偶数の年で、房子は1934年以来、2年毎に定期的に妊娠している。7回目の妊娠だが、妊娠初期のため房子も正輝も確信はもてずにいた。 日本の勝利を信じるアララクァーラの彼やその仲間ら勝ち組が大
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(141)
勝ち組の活動の拡大をしって、サンパウロ州の300人ちかい認識派のグループがコチア産業組合の本部に集まった。そして、天皇の詔勅のコピーを同胞に配るため奥地に行くことを決議した。日本の終戦状況を伝え、日
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(140)
山本は1920年代、三菱企業がつくった東山農場の専務だった。蜂谷は初期の移民で当時は日本品の輸入業者だった。宮腰は1937年、日本政府の移民及び拓殖を促進する海外興業株式会社(KKKK)の社長として
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(139)
吉川もこのような情報を手にしていた。到着日とされる9月10日を指を数えてまっていた。軍艦が日本からまっぐすブラジルにくるには20日かかると計算した。邦人社会のなかでは、もうすぐサントスに母国の軍艦が
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(138)
1946年4月10日、ジェラルド局長の取り調べに対する高橋先生の供述によると、アラサツーバへの臣道聯盟の機関誌は彼のところにまとめて送られて、それを会員に配布したと語っている。また、日本からの情報に
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臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(137)
DOPSへの根来氏の証言によると、会員数は2万人、支部が51あり、これには根来良太郎のアララクァーラ支部も入っている。渡真利氏はそれ以上の数を提出している。会員3万人、支部は64。これら支部はサンパ