日本の水が飲みたい=広橋勝造
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(82)
ニッケイ新聞 2014年1月22日 『成仏して、仏様達に守られ、苦しみの無い浄土で安らいで下さい』 《成仏出来ません。先に死んだ幼い妹も含め、まだ行方不明の霊がいっぱい居るのです。妹の霊はどこに宿った
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(81)
ニッケイ新聞 2014年1月21日 「と、云うのは?」 「彼は十三歳の時、事故で両親を亡くし、それ以来、ブラジル生れの幼い弟や妹達の面倒見て立派に育て上げ、頑張って来たトメアスのシンボルです」 「お名
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(80)
ニッケイ新聞 2014年1月17日 「野田さんは、日本国策として設立されたアマゾニア産業研究所の幹部社員だったので、戦中、超敵性外国人として捕らわれ、当時、陸の孤島と云われたこのトメアスに留置されまし
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(79)
ニッケイ新聞 2014年1月16日 「西谷さん、この方達、大正生まれの古根性の叔父に会ったみたいです」 「特にアマゾンへの移住者がなくなり、この方達は、何十年も、新しい日本人と接する事がなく現代社会か
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(78)
ニッケイ新聞 2014年1月15日 「その様な段階を踏んだからこそ、このアグロフォレストリー農法に辿りついたのですよ。日本メーカーも無農薬に興味を抱き、明治製菓がカカオ豆の発酵技術の指導に来て、原料の
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(77)
ニッケイ新聞 2014年1月14日 真黒く日焼けした男がビール瓶を持って来た。 「御酌させて下さい。今日は有難うございました。近辺の方が集まり慰霊祭が行われ、その後、こんな盛大な宴会で・・・、こんなに
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(76)
ニッケイ新聞 2014年1月10日 「このツマミは何処に置けばいいんだ」 「それは、あっちだ」 「こっちだ!」 各自がツマミ一品を持参した。誰かが大事に隠し持っていたスルメ五枚と『北海道産』と書かれた
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(75)
ニッケイ新聞 2014年1月9日 「それと時を同じくして『日蓮』が『天台宗』の一つの経典である『法華経』の中で、晩年のお釈迦さまが『ここに説く教えこそ、最も大切である』と述べておられるのに注目して、こ
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(74)
ニッケイ新聞 2014年1月8日 第十章 天尊(あまぞん) 少し経って、元気を取り戻した中嶋和尚は新聞紙大の紙に文字を書き、それを掲げて、 「法名は先駆者お一人お一人に授けるのが常ですが、今回、先駆者
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(73)
ニッケイ新聞 2014年1月7日 「この方達を成仏させる事が出来るのは、ここにお集まりのあなた方だと思います。私は皆様の願いをお助けしただけです。それに、今頃になって、私はのこのこ出てきた坊主と思われ