日本の水が飲みたい=広橋勝造
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(132)
ニッケイ新聞 2014年4月8日 「なんで困るんですか? それに、なんで面倒くさい手続きを・・・、日本人同士もっと、シンプルに事を運びましょうよ」 【シンプルに? 君は二世だろう。日本人同士とは言えな
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(131)
ニッケイ新聞 2014年4月4日 夕方、ジョージはインテルツール社で仕事を終えアパートに戻った。 「ジョージさん、夕飯が出来ています」中嶋和尚に迎えられた。 「いやー、いつも・・・、森口をブタ箱にい
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(130)
ニッケイ新聞 2014年4月3日 「タグチセイコは入院先の病院で亡くなった」 「院内感染と俺と何の関係がある」 「どうして死因を知っているんだ? これで七十五パーセントの確率になった。それに、タグチセ
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(129)
ニッケイ新聞 2014年4月2日 「(しかし、難しい選択ですね引き金を引くのは)」 「(人間は、根本的に人は殺せない。だから冷静な心で引き金が引けず的を外し負けてしまうんだ。それで自分も犯人と同様、獣
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(128)
ニッケイ新聞 2014年4月1日 「不法滞在!? お、俺は宗教家だ。お、俺のパスポートを見ろ、宗教家は外交官並みに特別扱いされるはずだ」 「このパスポートは偽造品として預かる」 「本物だ! パスポート
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(127)
ニッケイ新聞 2014年3月29日 「(ウエムラだ)」 「(逮捕に行くそうですね)」 ジョージはホテルでコピーした森口のチェックインカードを出し、 「(早速、逮捕状の手続きをしてくれ。これが奴の身元だ
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(126)
ニッケイ新聞 2014年3月28日 二十分後、ジョージが戻ってきた。 「思った通り、奴は観光ビザで、すでに二ヶ月以上の不法滞在だ」 「それで彼を留置所にブチ込めますか?」 「検事次第だ。友人のアレイシ
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(127)
ニッケイ新聞 2014年3月27日 取材に満足しペンを納めながら古川記者が、 「それで、森口をどうやって逮捕すれば」 黙って話を聞いていたジョージが、 「それにはまず理由がいる」 「理由?」 「逮捕や
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(124)
ニッケイ新聞 2014年3月26日 「ジョージ、身体の調子は?」 「この通り、アザが残っただけだ」 「良かったですね早く治って・・・」中嶋和尚はそう言いながら昨夜作った『聖正堂阿弥陀尼院』のお位牌を広
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連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(123)
ニッケイ新聞 2014年3月25日 「(どうしてだ?)」 「(説明するから銃口を俺から外してくれないか)」 「(説明!?)」 「(俺の名は古川。君は?)」 「(パウロだ。早く説明しろ)」 古川記者は『