日本の水が飲みたい=広橋勝造

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(113)

    ニッケイ新聞 2014年3月8日 古川記者は腕を組んで、首をひねり、 「俺の通訳、どこで間違ったのかな?」 「(私、決めたわ、絶対に彼と出るの、だから・・・、あなたが決めてよ)」 「(俺も困るな~。男

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(112)

    ニッケイ新聞 2014年3月7日 黒澤和尚が古川記者に、 「ここは女が男を選ぶのですね」 「そうですね。と云う事は、女は素人ですよ」 首に絡んだ女の手から逃れながら中嶋和尚が、 「古川さん、こんな事困

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(111)

    ニッケイ新聞 2014年3月6日 黒澤和尚が、 「古川さん、取材ノートは?」 「いや、既に松木記者が取材していますから、それを確認するだけです」 「・・・!」 「同僚の話では、しばらくすると女が現れる

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(110)

    ニッケイ新聞 2014年3月4日 「私は『吉祥天』を夢見、祈っています」 「キチジョウテン?」 「キッショウテンとも読まれ、元々は古代インド神話のラクシュミーと云う女神です。その姿はとにかく美しく、生

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(109)

    ニッケイ新聞 2014年3月1日 「警察ではアメリカに逃亡したのではと情報があるそうです。同一人物であるかどうか、彼の写真を添付します。確認してください。十年前の写真ですので、それを考慮して見てくださ

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(108)

    ニッケイ新聞 2014年2月28日 中嶋和尚が心配そうな顔で、 「檀家の方達はインターネットでその電子寺にお参りするのですか?」 「そうです。そうなるわけですね。お坊さんやお経をサイトから選んで賽銭を

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(107)

    ニッケイ新聞 2014年2月27日 「『お釈迦』さまが入滅されてから百年後、仏教は布施の解釈の違いで二つに大きく分かれました。その一つはパキスタン、ネパール、チベット、中国、朝鮮、日本へと伝わった『大

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(106)

    ニッケイ新聞 2014年2月26日 「だから、境内に運動場のような広場があるのですね」 黒澤和尚は『ローランジア・オブリガード』と云うお寺建立十周年記念に発行された記念誌を持ち出し、ページをめくって、

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(105)

    ニッケイ新聞 2014年2月25日 「子供の絵本に出てくる一休さんのトンチ問答、あれなんか到底無理ですね」 「一休さんは実在の和尚さんですよ。臨済宗を代表する室町時代の名僧です」 「室町時代とは・・・

  • 連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(104)

    ニッケイ新聞 2014年2月22日 「そうでしょう! いやー、こんな所でお会い出来るとは思ってもいませんでした。参加者の多かった団体旅行でしたから覚えていらしゃらないと思いますが、熱心に見学されておら

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