子供移民の半生記=家族みんなで分かちあった=異郷の地での苦しみと喜び=中野文雄
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連載小説=子供移民の半生記=家族みんなで分かちあった=異郷の地での苦しみと喜び=中野文雄=3
さあ着いた。此処がドゥアルチーナ、我が家の再出発点だ。少年ながらも夢はある。家も仕事も全てが新しいブラジルでの生活が始まるのだと思うと何となく勇気がわいてくる。 駅に着くと三坂耕地から貨物自動車で、
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連載小説=子供移民の半生記=家族みんなで分かちあった=異郷の地での苦しみと喜び=中野文雄=2
窓ガラスに触ってみたら、あるはずのガラスがない。道理で煙が入ってくるはずだ。大半のガラスは壊れていてなかった。わざわざ出迎えに来てくれた大先輩の大塚さんによれば、ブラジルでは高い所から悪ガキ共が汽車
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連載小説=子供移民の半生記=家族みんなで分かちあった=異郷の地での苦しみと喜び=中野文雄=1
第一節 運命 航海最後の夜――。もう暫くしたらブラジルの大陸が見えるだろうという人々の声が聞こえる。2カ月近くの長く単調な航海にうんざりしていた上に、目的地ブラジルを見たいという好奇心。それにブラジ