「日いづる処の天子」聖徳太子 国内の改革に成功した聖徳太子は、607年、再び遣隋使を派遣した。正使に選ばれた小野妹子(おののいもこ)は、豪族の出身だったが、才能を認められた優れた人物であった。 この時の隋の皇帝にあてた国書(国の正式な手紙)の冒頭には、「日いづる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや」と書かれていた。 ...
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知っておきたい日本の歴史=徳力啓三=(3)
第2節 古代国家の形成 日本でもっとも古い歴史書である『古事記』『日本書紀』に、神話の形で、日本の国の成り立ちが書かれている。 『古事記』は712年、『日本書紀』は720年に完成した。神話や古い伝承は超自然的な物語をふくみ、ただちに歴史的事実として扱うことはできない。 しかし、これらに記された神話・伝承は、古代の人々が、自 ...
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日本の始まりと世界の文明の黎明期 日本で縄文時代に当たるおよそ1万2千~3千年前、世界各地で農耕や牧畜が行われるようになった。 石の表面を磨いた磨製石器や土器などを使う新石器時代で、この時代にはまだ金属器は使われていなかった。やがてアフリカやアジアの大河の周辺では、灌漑が行われ、農業が発達した。それによって多くの人口が養われ ...
続きを読む »知っておきたい日本の歴史(1)=徳力啓三
序 この小冊子は、文部科学省が平成28年度(2016年)に承認した中学生用の日本の歴史をブラジル語に翻訳するために作った要約版です。 日本の歴史は長くて複雑ですので、ブラジルに住む人々にとって、最小限知っておいて欲しい史実のみをコンパクトにまとめました。 大東亜戦争の戦勝国アメリカは、「日本は戦争を仕掛けた悪い国である」と ...
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