特別寄稿
-
知っておきたい日本の歴史=徳力啓三=(8)
武家政治を象徴する美術は、彫刻によくあらわれている。写実的で力強い造形が、運慶・快慶とその弟子たちによって生み出された。東大寺南大門の金剛力士像は隆々たる筋肉と憤怒の表情で見る者を圧倒した。 興福
-
特別寄稿=メキシコと日本の懸け橋=松田英二のエスペランサ農場=サンパウロ市在住 酒本恵三
高田政助という移住者が、ソコヌスコに農場をつくった。高田夫人が以前、内村鑑三家のお手伝いであったので、高田がこの農場を始めた時に、内村は祝福して次の歌を贈った。 内村鑑三といっても知らない人がある
-
特別寄稿=文豪の闘病から生まれた傑作=正面から病と向き合う生き方=サンパウロ市ヴィラカロン区在住 毛利律子
コロナ禍で、互いの「繫がり」を切らないように助け合う知恵を交換するネットワークが急速に普及し、大きな助け合いとなっている。 しかし、少し時代を遡れば、病気や災害による相互扶助の手段は、限定的、限域
-
知っておきたい日本の歴史=徳力啓三=(7)
第2節 武家政治の展開 鎌倉幕府の支配が揺らぎ始めると、北条氏はいっそう権力を集中しようとして、かえって御家人の反発を強めた。 14世紀の初めに即位した後醍醐(ごだいご)天皇は、天皇自らが行う天皇
-
特別寄稿=未曽有の経済危機を乗り越える=「正直、義理、礼儀」サムライ経営者 西川 渥 (にしかわ あつし) スターパック社(本社・サンパウロ)社長=東京在住 カンノエージェンシー代表 菅野英明
食品用プラスチック容器業界で第2位 西川に「ずばりスターパック社とはどんな会社か」と聞くと「食用パッケージの新しい使い方を絶えず提案し続け、ブラジル人の食生活文化の向上と安全性利便性に貢献し続ける会
-
特別寄稿=メキシコ革命に参じた日本人移民=300人が革命軍に「就職」=メキシコ在住 荻野正藏
革命はじまる 革命は男の夢を掻き立てるものです。革命という言葉を聞いただけで、昔の人は血湧き肉躍ったものでした。 ロシア革命に先立つこと7年、メキシコにも革命がありました。そんな革命の中で日本人移
-
知っておきたい日本の歴史=徳力啓三=(6)
第1節 武家政治の始まり 保元の乱(ほうげんのらん)とは、後白河天皇と崇徳上皇との間の激しい対立からおこった騒乱です。これに、勢力争いをしていた藤原氏の兄弟や、有力な武士たちが二手に分かれて加担し、
-
特別寄稿=日本の恥などとはとんでもない=世界に冠たる日本国憲法=サンパウロ市 駒形 秀雄
日本では憲法改定の議論が盛んです。 ここブラジルでも「日本国憲法は日本人の恥である」と言うような声がありましたが、これはとんでもない。『日本国憲法は世界に誇り得る立派な法典です』と申したいと思いま
-
特別寄稿=EUで最も有名な日本人女性=初の国際結婚、欧州で貴族に=サンパウロ市在住 酒本恵三
「クーデンホーフ光子」という方を知っていますか? 日本人には余り知られていませんが、今から120年前、日本人として初めて国際結婚をし、後に「ヨーロッパの母」とまで言われ、EUで最も有名な日本人女性
-
特別寄稿=ウイルスとの共生=モジ市在住 野澤由紀子
外出自粛という時代になって、私は再びウイルス感染症という言葉を思い起こし、本棚を見上げました。 それは数年前、東京の本屋で偶然手にした 山内一也氏の著書『キラーウイルス感染症』(ふたばらいふ新書)